新書

朝日新書 1月12日発売
『仕事とセックスのあいだ』玄田有史/斎藤珠里 756円
経済学者と「AERA」の「セックス」担当記者が強力タッグ。男女800人意識調査の徹底分析と、日仏現地ルポで働く男女の性生活に迫る。
『国公立大合格者25倍のひみつ(仮)』荒瀬克己 735円
公立高校の校長が、教育論と実践例を語る。京都の革新市政時代は組合の「闘士」だった熱血校長の、自伝かつ決意表明の新書化。
万世一系まぼろし中野正志 756円
秋篠宮家の親王誕生で先送りされた皇室典範改正。突然に甦った「万世一系イデオロギーは、明治の体制強化を担う発明品だった。
『弄ばれるナショナリズム 日中が見ている幻影』田島英一 777円I
政府のアジア外交が行き詰まっているのは、前首相の靖国参拝や、政府要人の右翼的発言だけが原因ではない。新鋭学者の待望の中国論。

少しずつ性格が決まってきたのかな、朝日新書。「AERA」や「週刊朝日」、朝日新聞のヒット企画を新書にすればいいって路線っぽい。

●角川ワンテーマ21 1月10日発売
『個人的な愛国心日垣隆 788円
思わず納得。社会にひそむあらゆる嘘を鋭い視点で撃ち抜く著者が、現代日本と人間を徹底的に検証する、のりにのった社会時評エッセイ。

<のりにのった>? 日垣隆がのりにのっていないときなんて、あったっけ?(極まれにあったよーな気がしなくもない)

講談社現代新書 1月18日発売
『日本を甦らせる政治思想』菊池理夫 756円
欧米では実効性のある思想として評価されながら、日本では古い保守思想として誤解されてきたコミュニタリアニズムの思想を紹介する入門書。
キリスト教vs.市民 「政教分離」への闘い』工藤庸子 735円
ヨーロッパ「市民」にとって宗教とは何か。キリスト教イスラームとの「衝突」という。だが共和主義のフランスではカトリック教会が敵だった。

講談社現代新書、面白くなってきたかも。
ただ、前書に関して言えば、日本では「コミュニタリズム」は<保守思想>ではなく、<アカの思想>として誤解されてきたんじゃないか。後者に関して言えば、文章の意味するところが全然わからない・・・。

光文社新書 1月17日発売
『食と西洋美術』宮下規久朗 735円
西洋の食にかける情熱は料理を芸術にまで高めた。一方、食は西洋美術において常に中心的なテーマであった。その相関を俯瞰して考察。
『靴の一級品』竹川圭 735円
近年日本の靴業界に気鋭の若手がどんどん参入。活況を見せる日本をはじめ、靴先進国イタリアなどの、靴の歴史・愉しみ方などを考察。
『ウェブ経済学』佐々木俊尚 735円
ウェブ2.0の変革は、若いネットベンチャーから始まりつつある。彼らがどのようにしてその動きを取り込もうとしているのかを探る。

光文社新書、一時期の勢いが少し衰えてきたような気がする。
『ウェブ経済学』、この著者、2006年に文春新書からウェブネタで2冊も出してるんだよなぁ。。

新潮新書 1月17日発売
コンプライアンスが会社を滅ぼす』郷原信郎 714円
最近はどこの会社もコンプライアンス流行り。だが、実はこうした法令遵守至上主義そのものが会社を危機に陥れている。

新潮社は、コンプライアンスを多少なりとも考えたほうがいいと思う。

新潮新書
『使ってみたい映画の英語 男の名セリフを味わう』藤枝善之 714円
映画を使った英語学習の本だが、どちらかと言えば、英語よりも「映画についてのエッセイ」の色が濃い。

なんだこの内容紹介は。語学の本としても売って欲しいし、(恋愛ものの)ハウトゥものとしても売って欲しいし、映画の本としても売って欲しいしってことなんだろうけど、それは欲張りすぎる。

ちくま新書 1月9日発売
『これが正しい!英語学習法』斎藤兆史 735円
英語の達人になるには、文法や読解など、基本の学習が欠かせない。「通じるだけ」を超えて、確かな力が身に付く学習法を伝授する。
東アジア共同体をどうつくるか』進藤栄一 819円
アセアン+日・中・韓が推進する地域経済統合は、はたして実現へ向かうのか。日本再生の条件と東アジア共同体創設への道をさぐる。
『輸入学問の功罪 この翻訳わかりますか?』鈴木直 756円
頭を抱えてしまう日本語によって訳された思想・哲学の翻訳書の数々。それらの歴史的背景をさぐり、今後の学問と翻訳の可能性を問う。
『美しい日本の身体』矢田部英正 735円
日本古来の身体技法が見直されている。和装、坐法、能などを横断しつつ、私たちの身にしみこんだ立居振舞いの美学を再発見する試み。

朝日新書が目指すべきは、ちくま新書路線じゃない?

ちくま新書
諜報機関に騙されるな!』野田敬生 777円
ときに非合法的手段を用いて情報を集め、謀略活動すら敢行する「情報機関」。その実態や危険性を、詳細な事例分析により明らかにする。

公安経験のある人なのに、北芝健と全然違う…。どっちがどうってわけではないけれど。

ちくま新書
『頭を冷やすための靖国論』三土修平 756円
靖国をめぐる根深い対立を生んだ戦後改革史の隠蔽された真実を丹念に読み解くことで、問題の核心をリアルに考え抜く端緒を与える。

てめぇんところで、『靖国問題』出しておいて、いまさら『頭を冷やすための…』って言われても。。。

中公新書ラクレ 1月10日発売
『社説対決・五番勝負ラクレ』編集部編/戸高一成ほか 777円
いま新聞のホンネが知りたい。読売、朝日など5大紙+東京新聞が、今日的なテーマで侃々諤々に渡り合った姿を明らかにした話題作。
『知の分類史 常識としての博物学』久我勝利 798円
「知る」とは分類すること。分けられれば、それ即ち知ったことになる。古今東西の分類術を紹介し簡単かつ画期的な知的生活術を伝授。

おっ、少しずつよくなってきたかな、中公新書ラクレ

●NHK出版の新書 1月13日発売
『障害者市民ものがたり もうひとつの現代史』河野秀忠 735円
重度障害者が収容施設や家庭から街に飛び出したのは1970年代。バスに乗ることさえ闘いだった、彼らの苦闘と切願を現在に伝える

こういうのをね、朝日が出すべきなんだよ。

●文春新書 1月19日発売
『書評家〈狐〉の読書遺産』山村修 788円
 『志ん朝の落語』からプルーストまで。『龍馬の手紙』からコナン・ドイルまで。名著を味わい尽くして逝った読書人〈狐〉の読書遺言。

おお、こんな隠し玉があったのか(「文学界」の連載も収録しているのかな)

平凡社新書 1月11日発売
『占領下パリの思想家たち』桜井哲夫 903円
戦後に活躍する若き思想家たちは、占領下パリでどのように考え活動をしたか、またニューヨークに亡命した知識人たちの姿を探る。
『装束の日本史』近藤好和 882円
平安朝と貴族社会の理解に欠かせない装束について、下着、上着、冠、履き物、持ち物など、その形態と歴史を80点の図版とともに示す。
『「アンアン」1970』赤木洋一 777円
1970年「アンアン」創刊。パリのエスプリ漂う新雑誌作りに気鋭のクリエイターたちが大奮闘。編集者が描く、雑誌職人たちの姿。

平凡社新書、イイネ。

洋泉社 1月11日発売
『なぜいま人類史か』渡辺京二 1,785円
人がこの世に誕生し、存在し続けることの必然性とその意味を人類史の枠組みに位置づける