TVブロス2005年16(8/6→8/19)号

特集は、「アストロ球団」。あの『アストロ球団』が実写化(テレビ朝日 8月10日スタート 毎週水曜深夜3時10分〜3時40分 全18回)。

今週号は、吉田豪のコラムが2本のっている。「書く闘技通信」(橋本真也への追悼文)、「古本新喜劇」(氏神一番『心はいつもプロレスラー』)。
豊崎由美帝王切開 金の斧」、今回は川崎徹『彼女は長い間猫に話しかけた』(マドラ出版)。

どうせまたスルーしちゃうんでしょ、純文学リーグはこういう傑作を。糸井重里の『家族解散』、いとうせいこうの『ノーライフキング』、そして最近では松尾スズキの『宗教が往く』と、純文学系批評家は小説畑以外の才能が書いた小説を見事に無視してきたわけで。(中略)
あれもこれも詰め込んで何もかもを言語化しようとする貪欲さがもたらす、何も語りえない愚。粗筋を説明しようとしても釤ただそれだけ”としか云いようのない、語り尽くさず、歌い上げない小説だけが持つ言葉の隙間。その贅沢を再認識させてくれる、これは大変な傑作なのです。たとえ純文学リーグの批評家が無視しようとも、ね。

川崎徹の小説が出ていたなんて、知らなかった。スルーしてしまうところでした。ありがとう豊崎社長。