気になる本 文芸

『闇のオディッセー』ジョルジュ・シムノン長島良三河出書房新社 11月4日 税込価格:1,575円 ISBN:9784309205083
「おまえを殺す!」闇の彼方から男を駆り立てる脅迫の言葉が届く。彼はすべてを捨てて、拳銃を手に夜の街に、絶望の航海に船出する。

『アデン、アラビア/名誉の戦場』ポール・ニザン/ジャン・ルオー 河出書房新社 11月14日 税込価格:2,520円 ISBN:9784309709505
ヨーロッパに決別し灼熱のアデンに旅立った20歳の記録と、戦争の犠牲者の悲しみの記憶を繊細な文体で甦らせたゴンクール賞受賞作。

『文士のきもの』近藤富枝 河出書房新社 11月14日 税込価格:1,890円 ISBN:9784309018911
文豪たちが作品のなかできものをどのように描き、また自らはいかなるきものをまとっていたのか。きもので読み解く新しい文学史

シムノンポール・ニザン近藤富枝。いい意味で、2008年っぽくないラインナップ。

『のこされるもの』小路幸也 小学館 11月26日 税込価格:1,575円 ISBN:9784093862363
川方準一は久しぶりの同窓会で、もっとも仲の良かった友人を思い出せなかった。現在の団地を訪ねた準一は、そこで「のこされるもの」に出会う。

団地ブーム来るか?
また、「週刊朝日」の「マガジン虎の穴」で亀和田武が、「群像」原武史と秋山駿の団地をめぐる対談に触れていた。

『ラヴレターを読む 愛の領分』中村邦生編/吉田可南子編 大修館書店 11月下旬 税込価格:1,890円ISBN:9784469213232
作家、音楽家、画家、思想家など17名のラヴレターの書き手を選び、手紙のさわりとその恋のエピソードやドラマを紹介する。

『サミュエル・ベケット証言録』(仮)ジェイムズ&エリザベス・ノウルソン編著/田尻芳樹ほか訳 白水社 11月下旬 税込価格:6,300円ISBN:9784560092170
ベケット本人の回想と関係者たちの証言を集大成。数々の貴重な写真とともに、「巨匠」の実像に迫る、一級の資料集。

『神様のいない日本シリーズ田中慎弥 文藝春秋 11月上旬 税込価格:1,050円 ISBN:9784163276908
1986年。日本シリーズで3連敗4連勝という奇跡が起きた。失踪した野球好きの父親の帰還を願う少年にも奇跡は訪れるのか。

タイトルが好き。

『悼む人』天童荒太 文藝春秋 11月下旬 税込価格:1,800円 ISBN:9784163276403
全国を放浪し、死者を悼む旅を続ける坂築静人。彼を巡り、夫を殺した女、人間不信の雑誌記者、末期癌の母らのドラマが繰り広げられる。

『啓蒙のユートピア(2)』野沢協監修/植田祐次監修 法政大学出版局 11月中旬 税込価格:23,100円 ISBN:9784588120879
絶海の孤島の王国で繰り広げられる平等社会・福祉国家共産主義、18世紀フランス・ユートピアの7作品完訳(全3巻完結)。