「ゲーテ」2007年9月号

買おうか買うまいか迷った(「文庫本大特集」とあるが、ちっとも大じゃない)けれど、結局買う。それ以外はあまり読むところがないと思いつつも、紀里谷和明(宇多田のモトダンナとお読みください)が「持ち物を最低限に減らすと意外と楽になりますよ」と題したコラムで、「一等地と呼ばれる土地にビルが建ち並び、認識しきれない程の広告が溢れている。それらは、服、家電、携帯電話などのモノを売るため、もしくはそのモノを買えるようにするクレジット会社のCMや、モノを売る広告を見てもらうためのテレビ番組の宣伝だったりします。(中略)ふと立ち止まって考えると、妙な違和感を覚えてしまうのです(中略)「私たちはどこへ向かっているんだろう?」と」と書いていて(しゃべっていて?)、しかもそれが妙なドライブ感があって、面白い。
ゲーテ」という雑誌には、テレビ番組の宣伝こそないけれど、ファッションやクルマ、時計、携帯電話、クレジット会社の広告や記事ばかり並んでいたりします。ガハハ。
また、自動車評論家の福野礼一郎が「東京メトロテスト」で、メルセデスベンツC200に乗りながら「ああ、これはいいクルマだな。クルマの動きがすごくマトモです。とてもベンツとは思えない」と実に「物凄いこと」を言っています。広告収入で採算をとりながら(たぶん、この雑誌そんなに売れていないでしょう。一体誰が買っているんだ?って、あ、オレか)、こういうことを載せる雑誌、まずありません。フトコロが深いのでしょうか、それともアレなのか、どっちかでしょう。