人文書

『株式会社という病』平川克美 NTT出版 (ISBN:978-4-7571-2198-0)
発売予定日 2007年06月19日 予定価格 1,680円(税込)
企業の不祥事、格差の拡大、モラルの崩壊。こういった現在発生しているさまざまな問題を語る上で、株式会社というものの存在は無視することはできない。いや、株式会社こそが、こういった問題の土壌を作ってきたといっても過言ではない。しかるに、いま多くの働く人間が、株式会社に所属し、株式会社の俸給によって口を糊し、株式会社が作ってきた価値観の中で、上記の問題を深く考えることもなく、生活している。当たり前すぎて、その存在の異常さに気がつかなくなっているといってもよいかもしれない。本書は、株式会社というものに照準を合わせて現代という時代について考察した、一種の文明批評である。会社とはどういうものなのか、なぜ企業不祥事が繰り返されるのか。経営者や株主個人の問題としてではなく、会社そのもののシステムの問題(会社の存在論)として考えるところからはじめ、『ウェブ進化論』批評や『国家の品格』批評などを通じて、テクノロジーや倫理といった角度からも会社論を、そして政治や経済、教育、宗教までをも論じる。

こんなに紹介文が長いと、これだけで読んだ気になっちゃうよ!

出井伸之 多様性への挑戦』五百旗頭真伊藤元重薬師寺克行 朝日新聞社 (ISBN:978-4-02-250298-8)
発売予定日 2007年06月20日 予定価格 1,575円(税込)
95年、14人抜きでソニー社長に抜擢された出井伸之氏。瀕死の状態だったソニーをその経営手腕で立て直し、コーポレート・ガバナンス改革などさらなる改革に突き進む。だが、待ち受けていたのは、さらに厳しい局面であった。経営とは何か、技術とは何か、ソニー歴代社長の知られざるエピソード、国家戦略と民間企業との関係、冷戦終結がもたらした家電業界の大再編など、興味深い話が満載。

ナショナリズムの由来』大澤真幸 講談社 (ISBN:978-4-06-213997-7)
発売予定日 2007年06月19日 予定価格 3,780円(税込)
現代社会の最大の難題を解明する われわれ人類はなぜ国家をつくり、否応なくナショナリズムにからめとられねばならないのか。あらゆる知を動員して多角的に構想する壮大な論考、ついに成る!

ブレヒトの映画・映画論  ベルトルト・ブレヒトの仕事』野村修・石黒英男/責任編集 内藤猛/訳 石黒英男/訳 野村修/訳 河出書房新社 (ISBN:978-4-309-70636-8)
発売予定日 2007年06月22日 予定価格 4,200円(税込)
多面的なブレヒトの中で最も知られていない顔である、新たな可能性を秘めた映画人としての側面を示す貴重な一冊。幻の映画「クール・ヴァンペ」、映画論、ラジオ論、音楽論、造形芸術論など、アクチュアルな批評を集成。

『哲学の歴史6  知識・経験・啓蒙 【18世紀】』松永澄夫/編 中央公論新社 (ISBN:978-4-12-403523-0)
発売予定日 2007年06月10日 予定価格 3,360円(税込)
「言葉の力の蓄積」、「近代的自然科学」を背景に、「人間の科学」が産声を上げる。人間と社会への根底的批判の眼差しを読む。

ミシェル・フーコー講義集成 7 安全・領土・人口(講義1977-1978)』ミシェル・フーコー/著 高桑和巳/訳 筑摩書房 (ISBN:978-4-480-79047-7)
発売予定日 2007年06月25日 予定価格 6,300円(税込)
〈統治性〉の系譜をキリスト教の〈司牧〉に遡り、国家の権力行使が〈領土〉支配から〈人口〉管理に移行するさまを描く。フーコー権力論の未知の核心部を明かす白熱の講義。

『近代による超克 下 戦間期日本の歴史・文化・共同体』ハリー・ハルトゥーニアン/著 梅森直之/訳 岩波書店 (ISBN:978-4-00-022558-8)
発売予定日 2007年06月28日 予定価格 3,885円(税込)
戦間期日本の厳しい社会変容は知識人に衝撃を与え、文化的本来性をめぐる言説を大量に生み出した。西欧でも同時期に出現したこの「近代の超克」現象にまったく新しい光をあて、日本の近代思想史像をい一変した、衝撃の書。

『ネーションと市民 岩波講座 憲法 3』杉田敦/責任編集 岩波書店 (ISBN:978-4-00-010737-2)
発売予定日 2007年06月20日 予定価格 3,675円(税込)
日本国憲法は、ナショナルな連帯を超えて人類普遍の原理を実現するものなのか。それともネーションという閉じた単位を前提としているものなのか。アイデンティティをめぐる境界線が自明でなくなりつつある現在、原理的に問う。

『ヒトと人とのあいだ シリーズ ヒトの科学 6』野家啓一/編
岩波書店 (ISBN:978-4-00-006956-4)
発売予定日 2007年06月27日 予定価格 2,520円(税込)
生と死、人と動物、人と機械の境界はどこか。人権、理性、道徳的規範に根拠はあるか。哲学・思想の叡智を結集し、根源的問いに応える。

『わが推理小説零年 山田風太郎エッセイ集成 』
山田風太郎 筑摩書房 (ISBN:978-4-480-81491-3)
発売予定日 2007年06月25日 予定価格 1,995円(税込)
単行本未収録エッセイを、テーマで纏めたシリーズ。作家山田風太郎誕生となった推理小説とその世界、江戸川乱歩高木彬光らとの交遊、自作執筆の裏話を収録。

『私のなかの東京 わが文学散策』岩波現代文庫
野口富士男/ 岩波書店 (ISBN:978-4-00-602120-7)
発売予定日 2007年06月15日  予定価格 945円(税込)
後に都電三号線になった外濠線沿いを手始めに銀座、小石川、浅草、芝浦、神楽坂……。記憶の残像と幾多の文学作品を手がかりに、戦前から戦後へ変貌を遂げた街の奥行きを探索する。愛情溢れる追想と実感に満ちた東京散歩。

『人間の学としての倫理学岩波文庫 和辻哲郎 岩波書店 (ISBN:978-4-00-381104-7)
発売予定日 2007年06月15日 予定価格 735円(税込)
取扱状況 入荷次第メールでお知らせ 取扱状況について
主著『倫理学』の方法論的序説であり、和辻倫理学の格好の入門書。カントからマルクスにいたる西洋哲学の人間観を十分に咀嚼した上で、人倫の体系として倫理学を建設するという、独自の構想を提示する。(解説=子安宣邦

『敗者の戦後』ちくま学芸文庫 入江隆則 筑摩書房 (ISBN:978-4-480-09067-6)
発売予定日 2007年06月06日 予定価格 1,470円(税込)
ナポレオン戦争のフランス、第一次大戦のドイツの戦後を日本の場合と比較し、「戦後」という特殊な時代を分析する。解説 長谷川三千子

『作家24人の名作鑑賞 私を変えたこの一冊』集英社文庫 集英社文庫編集部/著 集英社 (ISBN:978-4-08-746171-8)
発売予定日 2007年06月28日 予定価格 480円(税込)

『麗しき男性誌 』文春文庫 斎藤美奈子 文藝春秋 (ISBN:978-4-16-771733-9)
発売予定日 2007年06月08日 予定価格 590円(税込)
文藝春秋』『週刊新潮』から、『レオン』『ブルータス』『丸』『月刊へら』まで全三十一冊。お腹が痛くなる快刀乱麻の不思議な批評

軍事学入門』ちくま文庫 別宮暖朗 筑摩書房 (ISBN:978-4-480-42341-2)
発売予定日 2007年06月06日 予定価格 840円(税込)
「開戦法規」や「戦争(作戦)計画」、「動員とは何か」、「勝敗の決まり方」など素朴な疑問に対して歴史を素材に解説する軍事の初歩。解説 住川碧

『言葉の常備薬』双葉文庫 呉智英 双葉社 (ISBN:978-4-575-71334-3)
発売予定日 2007年06月14日 予定価格 610円(税込)

『黒蜥蜴』学研M文庫 三島由紀夫/著 江戸川乱歩/原作 学習研究社 (ISBN:978-4-05-900459-2)
発売予定日 2007年06月12日 予定価格 893円(税込)
映画や舞台にて何度も話題をつくってきた、江戸川乱歩原作・三島由紀夫戯曲化というあの名作が、ついに文庫化! 妖艶なる盗賊・黒蜥蜴に名探偵明智小五郎が挑む。初書籍化の貴重な座談会、エッセイなども網羅収録。(解説=美輪明宏

『欧米推理小説翻訳史 日本推理作家協会賞 72』双葉文庫  長谷部史親 双葉社 (ISBN:978-4-575-65871-2)
発売予定日 2007年06月14日 予定価格 630円(税込)

『変な映画を観た!!』ちくま文庫大槻ケンヂ 筑摩書房 (ISBN:978-4-480-42324-5)
発売予定日 2007年06月06日 予定価格 735円(税込)
オーケンが目撃した変テコ映画の数々。知られざる必笑ムービーから爆眠必至の文化的作品の意外な見どころまで。解説 江戸木純

漱石の夏やすみ』ちくま文庫 高島俊男 筑摩書房 (ISBN:978-4-480-42343-6)
発売予定日 2007年06月06日 予定価格 819円(税込)
漱石が漢文で書いた房総紀行『木屑録』の味わいを自在な訳文で紹介。子規との交友や日本人の「漢文」観にも説きおよぶ興趣尽きない一冊。

『同期の桜』文春文庫 高島俊男 文藝春秋 (ISBN:978-4-16-759809-9)
発売予定日 2007年06月08日 予定価格 590円(税込)
「貴様と俺」も元は「君と僕」だった、という話から東西の音便の差の考察に至る表題作をはじめ、言葉をめぐる面白エッセイが満載

『懐かしい人たち』ちくま文庫 吉行淳之介 筑摩書房 (ISBN:978-4-480-42335-1)
発売予定日 2007年06月06日 予定価格 777円(税込)
週刊誌小説の書き方を講義してくれた柴田錬三郎を始め、澁澤龍彦石川淳色川武大向田邦子らとの取っておきのエピソード。解説 小島千加子

『一人で始める短歌入門』ちくま文庫 枡野浩一 筑摩書房 (ISBN:978-4-480-42337-5)
発売予定日 2007年06月06日 予定価格 609円(税込)
「かんたん短歌の作り方」続編。CHINTAIのCM「いい部屋みつかっ短歌」の応募作を題材に短歌を指南。毎週10首、10週でマスター!

『目黒の狂女』創元推理文庫 中村雅楽探偵全集 3 戸板康二 東京創元社 (ISBN:978-4-488-45803-4)
発売予定日 2007年06月29日 予定価格 1,365円(税込)
竹野記者が目黒のバス停で出会った女性の目的を絵解く「目黒の狂女」、大阪の役で淀君が逃げ延びなかった理由を推理する「淀君の謎」など推理譚23本を収録した、好評シリーズ第3巻。