「WiLL」2007年5月号

特集は「従軍慰安婦に大反撃」。いつも買っている書店では、発売日に売り切れていた(結構売れているの?)。
しっかし、アベシンゾーはダメだなぁ。毎朝閣議前に、<「今朝のちょうにち新聞によれば……」と、朝日新聞を「ちょうにち」呼ばわりして批判する>(蒟蒻問答での堤尭氏の発言による)。なんか、総理としての器が小さい感じが……(産経のことはなんていっているんだろう? 讀賣は「読捨新聞」とか「御用新聞」って言っているのかな?)
先日、「なので」云々と書いたけど、文章によってだと思いなおす(カタメの文学評論で、「なので」を見かけて、つい憤ってしまった)。

『100人のバカ』岡留安則/佐高信編著 七つの森書館

酔っ払っていると、ついこういうのに手を出してしまうのよ…。
でも、佐高信による「はじめに」を読み出して、酔いが吹っ飛ぶ。

日垣隆など、かっての(原文ママ渡部昇一と同じイチャモン屋だと思うが、渡部にしても日垣にしても、彼らが『諸君!』や『正論』で叩かれることはないのである。その自分の立ち位置もわからずに「どっからでもかかって来い」と力むのは、笑止の限りだろう。
養老孟司派もう少しリベラルな人だと思っていたが、タイトルに「バカ」とつけてはおしまいである。問答無用のそのレッテルは、言葉を信じていないことを表している。養老の『バカの壁』が歪んだレッテル貼りの得意な『週刊新潮』を擁する新潮社から出ているのは偶然ではない。

佐高信など、かっては総会屋雑誌「現代ビジョン」に携わっていたたんなるイチャモン屋だと思うが、彼が『週刊金曜日』や『サンデー毎日』で叩かれることはないのである。佐高は、日曜朝のTBSテレビ「関口宏サンデーモーニング」に出演している、立派な「タレント文化人」である(しかも、毒にも薬にもならないような発言しか、しない。『トヨタの正体』なんて本を出しているのに、テレビではそのトヨタのトの字にも触れない)。その自分の立ち位置もわからずに、「タレント文化人筆刀両断」と力むのは、笑止の限りである。
<歪んだレッテル貼りの得意な>のは、佐高さん、あなたでしょーに……。