気になる文芸書
『悪党が行く 悪党小説を読む』鹿島茂 角川グループパブリッシング 2月28日 1,680円
悪党はなぜこんなにも人々を魅了し、人はそれを文学に表現するのか。悪党小説(ピカレスクロマン)に登場する悪のヒーローに迫る。
『獄門島』横溝正史 出版芸術社 2月中旬 2,100円
空前絶後の連続殺人を描いた横溝文学の頂点。著者が認めた公式「獄門島要図」、回想録群、「ご家族が明かす数々の新事実」を収録。
付録がミソだね。
『南総里見八犬伝』杉浦明平 世界文化社 2月13日 2,520円
江戸時代の空前の大ベストセラー伝奇ロマン『南総里見八犬伝』を、臨場感溢れるビジュアルを駆使してわかりやすくまとめた。
世界文化社、洲之内徹とか、この手の本出したりするから見逃せない。
『こぼれ放哉』古田十駕 文藝春秋 2月上旬 1,750円
明治エリートの道を歩みながら酒に溺れ家族を捨て、放浪と貧窮の中に死んだ尾崎放哉を描く評伝小説。嵐山光三郎・川本三郎氏が絶賛。
これ、数年後、ちくま文庫に入りそう。
『無意味なものと不気味なもの』春日武彦
文藝春秋 2月中旬 1,785円
記憶の浜辺に漂流する奇妙な違和感。ラヴクラフトから車谷長吉まで、得体の知れぬ小説群の魅力を強迫的に読み解く異色の文芸批評。
これも、ちくまっぽいね。