2月の発売予定 セブン&ワイから 文芸書編

●小説

雫井脩介クローズド・ノート角川書店
2006年02月01日  1,575円(税込)
香恵はバイトとサークルに勤しむごく普通の大学生だ。ある日、前の居住者が置き忘れたノートの束を見つける。興味本位でノートを手にする香恵。そのノートが開かれた時、彼女の平凡な日常は大きく変わり始める――。

内田春菊『私の中に答えはあるか』角川書店
2006年02月02日  1,365円(税込)
別れようしている男の大胆な行動、今まで見たことがない母の女としての側面、結婚している友達の息子に垣間見るマザコンの芽等、著者ならではの観察眼で微妙な棘を見つめる12の短編。

吉屋信子『黒薔薇』河出書房新社
2006年02月20日  1,680円(税込)
大正〜昭和の大流行作家・吉屋信子が生涯に一度だけ主宰した個人雑誌『黒薔薇(くろしょうび)』。この中から表題作、珠玉の作品をセレクト。可憐でせつない〈エスの世界〉、乙女たちの青春のきらめきと苦悶。全編、全集未収録作品。

河出、がんばっとるねぇ。

山本幸久『男は敵、女はもっと敵』マガジンハウス
2006年02月23日 1,575円(税込)
フリーの映画宣伝マン・高坂藍子36歳。長身、美貌、才覚で男をひきつけてきたが・・・。結婚、離婚、不倫あり。その相手やその別れた妻など関わった人たちが語るちょっぴり哀しく、おもしろオカシイ6つの連作小説。続々と刊行が続いている、今注目の作家の最新刊。

山本幸久、5年以内に直木賞受賞すると思う。

あさのあつこ弥勒の月(仮)』光文社
2006年02月23日  1,575円(税込)
小間物問屋「遠野屋」若女将、おりんの溺死体が江戸・堅川で見つかった。若き同心、信次郎と岡引きの伊佐治は、おりんの夫である清之介の立ち振舞いに違和感を覚える。やがて捜査が進むにつれ、清之介の想像を絶する暗い過去が浮かび上がっていく・・・。

この本、次回の直木賞候補になりそう(って読まずに言っていいのか)。

絲山秋子沖で待つ文藝春秋
2006年02月24日  1,050円(税込)
第134回芥川賞受賞作品!只今予約中です。「おまえさ、秘密ある?」住宅設備機器メーカーに入社して福岡支社に配属された同期の太っちゃんと女性総合職の私。深い信頼と友情が育っていく。そして太っちゃんの死。太っちゃんとの約束を果たすべく彼の部屋にしのびこむ。 選考委員会で高い評価を得た第134回芥川賞受賞作。他1篇併録。

文春さんは、絲山秋子芥川賞受賞すると思っていなかったんでしょうか。もっと早く出していれば・・・…。

中原昌也『名もなき孤児たちの墓』新潮社
2006年02月24日  1,575円(税込)
誰の欲望も満たすことのない小説を、僕は書きたい――。ふざけてるのか?天才か?ムチャクチャな本音で、空洞化した現代に孤高の叫びをあげる鬼才の最新作品集!

“最新作品集”ということはアレかな、島田雅彦のことを書いたあの話も収録されるのか


●エッセイ

福田和也『悪女の美食術』講談社
2006年02月上旬  1,575円(税込)
いかに食べるか。それは人生の最重要問題!味覚の鍛え方から、フランス料理や寿司の食べ方まで、「食」にまつわるさまざまな論点から、人気評論家が本当の「美食」とは何かを指南。美食店ガイドつき

東海林さだお『おでんの丸かじり』朝日新聞社
2006年02月07日  1,050円(税込)
食通エッセーで大人気の漫画家・東海林さだおによるベストセラーシリーズ最新刊。今回はおでんを徹底研究。鍋の中をひとわたり見回して、はてさて袋物のカンピョウはいつ食べるべきなのか。絶好調のショージ君が正しい「おでん」とのつき合い方を伝授。何事にも作法があるのだ。他にも栗羊羹、魚すき、鯨カツ、カレー丼……舌鼓打ちっぱなし。週刊朝日の人気コラム「あれも食いたい これも食いたい」を単行本化。

赤瀬川原平『私の昭和の終わり史』河出書房新社
2006年02月14日  1,470円(税込)
激動の昭和の終わり。赤瀬川原平が切り取った時代の断面の数々。日本の飯の八割は炊いたまま捨てられる/円高ドル安という男、等々。目下最注目されている“黄金の80年代”は今の眼にどう映る?

福田和也『バカでもわかる思想入門』新潮社
2006年02月17日  1,365円(税込)
大思想家たちもみんな同じ人間だった!プラトン孫子世阿弥マルクスフロイトハイデッガー……世界を代表する十二の思想をらくらく知ったかぶり。

新潮45」連載、「オバはんでもわかる」シリーズ。何ゆえタイトルを「オバはん」から「バカ」に変更したの。

林望リンボウ先生夢十夜』ぴあ
2006年02月下旬  2,100円(税込)
リンボウ先生」こと作家の林望が音楽と文学の幸せな出会いを語るデジタルラジオリンボウ先生の歌の翼に』。心地よい語り口による朗読と、テーマに沿ったクラシック選曲がリスナーを捉えて離さないこの番組が、素敵なCDブックになりました。夏目漱石が夢や無意識の世界を描いたアヴァンギャルドな作品『夢十夜』が、朗読とクラシック音楽により全く新しい魅力を持って読者の胸に迫ります。もちろん詳細な作品解説と楽曲紹介付き。知的欲求の高い大人の女性に是非!

リンボウ先生、書誌学のお仕事は如何でしょうか。

森絵都屋久島ジュウソウ』集英社
2006年02月24日  1,470円(税込)
注目作家の素顔が見える、初の旅エッセイ!皆で縄文杉を見に行こうと楽しいグループ旅行のつもりで訪れた屋久島。そのハードさにはまだ気づかずに…。にぎやか取材旅行記と、忘れがたいたびの思い出を綴った14編を収録。著者初の旅エッセイ集。

森絵都、エッセイも面白いのかな(読んだことないのでわからない)。


●本やデザインをめぐる本

松田哲夫内澤旬子『「本」に恋して 』新潮社
2006年02月24日  2,310円(税込)
本は内容も大事だけど、本のかたちそのものが好き。装丁から、紙やインキの開発、製本まで――編集狂・松田哲夫が現場を探訪する、本づくりのすべて。

これはぜひ買わねば。

白山眞理、堀宜雄『名取洋之助と日本工房 1931―45』岩波書店
2006年02月10日  3,150円(税込)
名取洋之助を軸にして木村伊兵衛、原弘、山名文夫河野鷹思土門拳亀倉雄策、藤本四八など、錚々たるメンバーが離合集散した「日本工房」は、戦後日本の写真・デザイン界の源流である。その全貌にはじめて迫る。

こういう本ばかり出してくれ、岩波!(そしたら会社が潰れちゃうか。。。)

内藤龍『関西図書館マップ(仮)』創美社
2006年02月16日  1,050円(税込)
「関西で一般の人が利用できる公共図書館はどれぐらいあるのだろうか? 現地を訪れて、その利用方法から所在地、蔵書の規模、特徴、検索方法にいたるまで、詳しく調査した類例のないガイドブック。意外と知られていない大学図書館から、新たにできた国会図書館関西館、そして2府4件の府立県立図書館から、各市立町立図書館にいたるまで、全図書館を網羅した、独学に最適の本。

東京では手に入らないかな。

猪熊弦一郎/絵 谷川俊太郎/文 杉浦範茂/構成
『いのくまさん』小学館
三越の包装紙のデザインや、上野駅の壁画などで知られる猪熊弦一郎さんの自由奔放な絵と、谷川俊太郎さんのシンプルな文章で構成したアートブック。子どもたちに絵と遊ぶ楽しさを感じてもらえる絵本です。

小学館って、地味だけど、いい仕事している(ときどきだけど)。

●ノンフィクション

飛川直也『新宿二丁目ウリセン・ボーイズ』河出書房新社
2006年02月17日  1,470円(税込)
お金と引き替えに、若さと自分と愛を売る??ゲイタウン、新宿二丁目。様々な事情を抱く男の子達がこの街に流れつく。彼らはなぜウリセン・ボーイとなったのか? 八人のボーイが語る驚愕の人生。生の声がほとばしる二丁目の真実。

レイザー・ラモンHG効果か、1月18日売りの「ニューズウィーク」日本版でもゲイ特集組んでいた。レイザー・ラモンを売り出した「バクテン」の放送局TBSさん、コレをドラマ化してみません? 視聴率、かなりいいと思いまっせ。

中丸薫、菅沼光弘『この国を支配/管理する者たち(仮)』徳間書店
2006年02月21日  1,575円(税込)
陰謀をあざ笑うマスメディアとインテリ知識層も元公安調査室・菅沼光弘氏のサポート情報には一目置かざるを得ない内容。

中丸薫といえば、ベンジャミン・フルフォードの「サイゾー」連載にも登場したお方。ベンジャミン・フルフォード(この“ベンジャミン”という名前がウサンくさくて、好き。失礼極まりないですが)ファンとしては、読まないと。

山本祐司『毎日新聞社会部物語』河出書房新社
2006年02月22日  1,995円(税込)
下山事件松川事件ロッキード事件など戦後の事件史の闇に、時に翻弄され、時に真向から挑戦していった毎日新聞社会部の猛者たちの群像を、社の栄光と影の歴史とともに描いた渾身のノンフィクション巨篇。

今月の河出は凄いね。

竹本善次『社会の害虫「老人駆除」は可能か?』光文社
2006年02月24日  1,000円(税込)
あなたは「年金・医療費を食い潰してサヨナラする」老人たちを許せるか?団塊世代の退職が始まれば、更にこの問題は深刻になる。少子高齢化問題の根本は、つきつめればすべてここにあるが、政治家もメディアも、このことを真剣には語らないのはなぜか?

最近の光文社には勢いがあるねぇ。こういうタイトル、フツー、なかなかつけられませんって。


●雑学

『音楽誌が書かないJポップ批評 ブルーハーツハイロウズ特集号(仮)』宝島社
2006年02月01日  980円(税込)
事実上の解散が決定し注目を集めるバンド「ハイロウズ」とその前進である「ブルーハーツ」の特集号です。

ここ最近、宝島社、元気がないよーに感じるのですが…

交通博物館/編 『図説 駅の歴史 東京のターミナル』河出書房新社
2006年02月20日  1,890円(税込)
最初のターミナル新橋駅、その後核となった東京駅、上野駅新宿駅、失われた万世橋駅や飯田町駅など、東京のターミナルの変遷を、古写真、駅舎設計図、構内図、時刻表、また列車のヘッドマークなど貴重な資料からとらえる。

そろそろ交通博物館は閉館してしまう。。。

アル・ハイデル ジョン・ダーク/著 北田浩一/訳
『トンデモ陰謀大全』成甲書房
2006年02月20日  1,995円(税込)
米国陰謀ファンの必読誌「パラノイア・マガジン」が渉猟した最新情報を総結集。UFO超常現象、惑星X、秘密結社からテロとの戦争の真実まで、地球上のあらゆる陰謀を網羅した500ページの大全集。テレビ、新聞・雑誌には断じて登場しない超ド級陰謀情報を満載!
【主要目次】
第1章:影の歴史
第2章:UFOと超自然現象
第3章:心理戦
第4章:カルトと秘密結社
第5章:惑星X
第6章:細菌戦と化学兵器
第7章:秘密と抑圧の科学
第8章:マインドコントロール思想統制

陰謀論ファンとしては、コレは見逃せません。


●タレント本

野村克也『巨人軍論(仮)』角川書店
2006年02月13日  680円(税込)
すべての勝負論、組織論は伝統の巨人軍から学べることは案外知られていない。強い球団と弱い球団の差とは何か?来期、楽天を指揮する現役監督が球界を斬る。

野村克也の勝負論・組織論は巨人軍から学んだものだったのか、知らなんだ。

哀川翔『翔、曰く exciting(仮)』ぴあ
2006年02月下旬 840円(税込)
男ならこれを読め!人生のバイブル『翔、曰く』の完全版登場!! 俳優 哀川 翔の個性溢れる名言集として2003年に発売され話題を呼んだ『翔、曰く』の完全版が、お求めやすいハンディサイズになって登場!! 「俺には夜がない。昼、昼でダブル太陽よ」「生きていくってことが一番」「子育ては修行。今世紀最大の修行」などアニキの心意気が伝わる名言の数々に加え、度肝を抜く新たな金言約30本も追加!さらに撮り下ろしカットも特別掲載した、プレゼントにも最適な決定版です!

「プレゼントにも最適」って、誰が誰にプレゼントすればいいんだ?

亀田史郎『闘育論』創美社
2006年02月21日 1,470円(税込)
亀田三兄弟の父が世界最強の子育てを激白!!亀田興毅、大毅、和毅の三人息子をボクシング世界チャンピオンにする!壮大な目標を掲げた父親の型破りな子育てとは!?亀田三兄弟の父にしてトレーナーの亀田史郎による「闘育」ノンフィクション!!

この本が読みたいというわけではなく、吉田豪によるこの本の書評を読みたい。

元木大介『愛する巨人軍へ 元木大介、クセ者と呼ばれた男(仮)』双葉社
2006年02月28日  1,680円(税込)
高校時代から甲子園を沸かせ、巨人入団後は長嶋監督から「クセ者」と命名された元木大介。昨シーズン限りで引退するまで、15年間の現役生活を送った元木が、自らの野球人生とジャイアンツの内部事情を明かす。元木ならではの「クセ者目撃」での書き下ろし

上に同じ。