「ユリイカ」8月号

特集一通り読んでみて、改めて思ったのは、私にとっての雑誌のイメージというのは、坪内祐三の言葉を借りれば、〈「雑雑」した総合雑誌〉。
で、そういう雑誌は、『クィックジャパン』とか『実話ゴンナックルズ』とかサブカルにカテゴライズされるものが多い。いわゆる総合月刊誌(論壇誌)で、雑雑しているのは「文藝春秋」「諸君!」「論座」だと思う。文芸誌でいえば、「文学界」「新潮」「群像」は雑雑させようとしている気がするけれど、「すばる」はそうじゃない気がする。で、最近の男性誌は雑雑していないんだよなぁ(角川春樹事務所の「月刊ランティエ」は雑雑しているが)。
雑雑してこそ雑誌でしょうが。

ネット利用するようになって、雑誌を買わなくなった人が増えた?
確かにそうかもしれない。
だが、それは雑誌がネットに取って代わられたということでは、ないはずだ。
情報を求めるならば、単に時間潰し、退屈凌ぎをするなら、ネットで十分だ。
そうじゃない、情報以上の何か、時間つぶし、退屈凌ぎ以上の何かが雑誌にはある。

できれば、私は、20〜30年後、かつての『朝日ジャーナル』のようなクオリティ・マガジンを週刊で(まずは月間で)出したいと思っている。