「TVBros.」2005年第15号(7/23→8/5)

産経新聞の「花田紀凱の週刊誌ウォッチング」(毎週土曜日掲載)で、花田さんが書いていたが、いま一番コラムが充実している週刊誌(隔週刊誌)は「TVブロス」。
松尾スズキ(「SPA!」ではときどき1段組にしたりなど手抜きしているけれど、「TVブロス」ではそういう手抜きはしていない)、ロマンポルシェ。清水ミチコ忌野清志郎川勝正幸滝本誠町山智浩豊崎由美吉田豪爆笑問題大田光。そして、ブロス編集部による「ブロス探偵団」、投稿欄「ピピピクラブ」があって、映画情報、音楽情報などもあって、テレビ番組欄もついていて200円とはかなりオトク。
町山智浩まいっちんぐU.S.A」
今回は、『スーパー・サイズ・ミー』で1ヶ月間マクドナルドを食い続けたモーガン・スパークのテレビ番組『30デイズ』について。
この番組は、こういう内容らしい。
30日間、時給7ドルの最低賃金労働だけで生活してみる。敬虔なキリスト教徒がもっともイスラム教徒が多い町でイスラムの慣習に従い30日間生活する(これについては、町山智浩アメリカ日記」7月19日「30日間イスラム修行」でも触れられている)。ホモ嫌いの元軍人が、ゲイのメッカでゲイの人と30日間共同生活する。

日本でも、こういうドキュメンタリー番組をやればいいのに。浅草キッド司会で。

吉田豪「古本新喜劇」
今回は、『貴・りえ悲恋物語』(データハウス 1993年)、貴&りえ番記者グループ編『貴&りえの純愛秘話』(KKベストセラーズ 1993年)。

10数年前の第一次ブームのときは正直これっぽっちも興味が湧かず2人の区別すら付いていなかったボクも、数年前から若貴グッズや貴りえ本を徐々に集め始めたんだが、それが役に立つ日がようやく到来したわけである。

その「第一次ブーム」のときに刊行された本をいま読むと……。
それにしても、「役に立つ日がようやく到来」するかどうかもわからなかった数年前からグッズや本を集めていた吉田豪の情熱はすごい(いまさら言うまでもないけれど)。

爆笑問題大田光天下御免の向こう見ず」
今回は、「テロとの戦い」。
敗戦当時の日本と、現在のイラクの違いを指摘し(<アメリカ型の釤自由”は、イスラムの人々の望む釤自由”とは、まるで形が違う>など)、こう続けている。

敗戦後の日本と現在のイラク。その違いを一番知っているのが、我々日本人である。
その違いを知っていながら釤テロとの戦い”を肯定し続けているこの国の全ての大新聞に、現在の泥沼化した戦いに対する重大な責任があると、私は思う。

いわゆる「左翼」メディアは、大田光に連載を頼んだらどうかね?