「本」のメルマガ

 小熊英二さんの対談集『対話の回路』。

◆対談集の常識をうち破る”超・対談”!!◆
単一民族神話の起源』『〈日本人〉の境界』『〈民主〉と〈愛国〉』と次々に話題の大作を世に問うてきた著者の対談は、さすがに密度が濃く、読みでがあります。相手は村上龍島田雅彦網野善彦谷川健一赤坂憲雄上野千鶴子姜尚中の七氏、この手強い方々の著作をほとんど全部読んでから対談に臨み、対談の後も徹底的に推敲するというのですから、その緊張感と迫力はただならない。国家・〈日本〉・アジア・歴史・民俗などをめぐっ
て相手に執拗に食い下がり、その神髄に迫ろうとする姿勢は、相手への敬意、思想への愛情なしには成り立たないものでもあります。世評の高い『戦争が遺したもの』に勝るとも劣らない、対談集の傑作です。

島田雅彦網野善彦谷川健一赤坂憲雄……と豪華なメンツ。

 そして「[本]のメルマガ」7月15日号から、元青山ブックセンター天才書店員で、古書現世店番日記にもよく登場する柳瀬徹さんの「実録・がっちり買わなかったでショウ」連載開始(今回は予告編)。

次回からは、毎回さまざまなゲストをお呼びしてその方と新
刊書店や古書店に赴き、自腹で本をお買い上げいただく、もしくは買うつも
りで選んでいただく様子を誌上?実況いたします。そのとき購入候補に挙が
りながら選に漏れた本たちについて、「なぜ買わなかったのか」をねちっこ
く問いつめたいと思います。

これは面白い連載になりそうだ。