気になる本 文芸

エリーゼのために忌野清志郎 角川グループパブリッシング12月10日税込価格:1,400円ISBN:9784046214478
急逝した忌野清志郎、生涯唯一の名詩集。詩という形で初めてわかる「清志郎の本当に伝えたかったこと」。「解説」は角田光代

本格ミステリの王国』有栖川有栖 講談社12月7日税込価格:1,785円ISBN:9784062159371
有栖川有栖本格ミステリへの思いが今、1冊の本となって結実する。著者が初めて書いた原稿「蒼ざめた星」を完全収録。

『十字架』重松清 講談社12月14日税込価格:1,680円ISBN:9784062159395
あいつはいじめを苦に中学2年で自殺した。「親友」の僕と、僕たちをけっしてゆるさない「あのひと」が歩んだ20年間の軌跡。やさしい涙が止まらない感動作。

『水死』大江健三郎 講談社12月17日税込価格:2,100円ISBN:9784062154604
母が保管していたトランクを開ける時がきた。そこには父の秘密が隠されている。父の死の真相とは。小説家の精神の暗い源流とは。そして予想を覆す最終章。

荷風と明治の都市景観』南明日香 三省堂12月下旬税込価格:2,940円ISBN:9784385364414
あるべき景観とは何か。風土の語り部永井荷風を通し、明治の東京の成り立ちとその結果を読み解き、現代の東京を考える待望の書。

『ローマで語る』塩野七生著/アントニオ・シモーネ著 集英社12月4日税込価格:1,365円ISBN:9784797671964
映画をきっかけにイタリアに移り住んだ塩野七生と、黒澤明と会ったことをきっかけに映画の道に進んだ長男アントニオによる映画対談集。

『結婚小説』中島たい子 集英社12月4日税込価格:1,260円ISBN:9784087713251
蕎麦打ち合コンに潜入取材した貴代。急性蕎麦アレルギーでの途中退場がきっかけで、出会った男も取材で参加の映像作家。結婚がみえた。貴代の選択は。

三島由紀夫研究文献総覧』山口基編著 出版ニュース社11月下旬税込価格:10,500円ISBN:9784785201265
三島由紀夫の信任を得た編著者山口基(古書・山口書店店主)が長年にわたって蓄積した資料の集成。

『クォンタム・ファミリーズ』東浩紀 新潮社12月21日税込価格:2,100円ISBN:9784104262038
2035年から届いたメールがすべての始まりだった。壊れた家族の絆を取り戻すため並行世界を遡る量子家族の物語。批評から小説へ、東浩紀の新境地。

『駅路 最後の自画像』松本清張著/向田邦子著 新潮社12月21日税込価格:1,365円ISBN:9784103204381
自作「駅路」の大胆な脚色に文豪は感嘆した。家族、叶わぬ恋。向田は自らの秘めた世界を描いていた。唯一の共作、その原作と脚本を収録し、全貌を明かす。

『小説ほど面白いものはない 山崎豊子 自作を語る (3)』山崎豊子 新潮社12月21日税込価格:1,470円ISBN:9784103228226
テーマはどうやって見つけるか。ストーリーの組み立て方は。さまざまな角度からの対話の中で、山崎文学の「秘密」が明らかに。全3巻シリーズ、完結編。

『抱擁』辻原登 新潮社12月21日税込価格:1,470円ISBN:9784104563043
二・二六事件直後の東京。前田侯爵邸で小間使として働く「わたし」を翻弄する、5歳の少女と見えない誰か。深遠な歴史と濃密な虚構が融け合う至高の物語。

『文学拡張マニュアル もう一度読み始めるためのブックガイド (仮)』佐々木敦 青土社12月中旬税込価格:1,995円ISBN:9784791765249
思想・文学・アートのキーパーソンたる著者の新たな主戦場としての文学。ゼロ年代の文学を俯瞰して論じる、メルクマール的ガイド。

『大増補 古本綺譚』出久根達郎 平凡社12月10日税込価格:1,680円ISBN:9784582766899
直木賞作家処女作の大増補版。思わず、こんな不思議な話があるの、と目が点になること請合い。古本をめぐる愉快で奇妙な話の数々。

『文学の門』荒川洋治 みすず書房12月上旬税込価格:2,625円ISBN:9784622075011
書評というスタイルで文学史をかいているような、また言葉や詩歌をめぐる各篇に、書き下ろし表題作ほかを加えた革新的評論エッセイ。

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