気になる本 文芸

『往きて還らず』団鬼六 新潮社7月22日税込価格:1,575円ISBN:9784104178056
「おれが飛び立ったら、この女をお前の妻にしろ」。国のために命をかけた3人の特攻隊員と、彼らの思いに殉じた1人の女の哀切きわまる愛のかたち。感動の実話。

「実話」!

『祝福されない』王国嶽本野ばら 新潮社7月31日税込価格:1,470円ISBN:9784104660032
「残忍で非情、身も蓋もない話ばかりですが、これが僕たちの現実と世界のありようです」。罪と罰、善悪、暴力、不平等そして愛の不毛を描く著者初の寓話集。

松本清張傑作選 戦い続けた男の素顔 宮部みゆきオリジナルセレクション』松本清張 新潮社7月31日税込価格:1,680円ISBN:9784103204367
肉親への愛憎、「生まれ」に人生を左右される哀しみ。「社会派」のイメージの陰で見過ごされがちな、清張の繊細な素顔が覗く。私小説的佳作12篇を収録。

『太陽を曳く馬(上)』高村薫 新潮社7月24日税込価格:1,890円ISBN:9784103784067
合田雄一郎がミレニアムを挟んで挑む2つの事件。動機と死体の接点は一体どこに。血塗れの惨劇と僧侶の轢死には、しかし共通項が。3部作完結。『下巻』同時刊。

合田刑事モノは買わないわけにはいかない

『螻蛄』黒川博行 新潮社7月24日税込価格:1,995円ISBN:9784103174011
今度のシノギは「カミサマ」だ。「疫病神」コンビ、待望の復活。二転三転四転五転するストーリーから目が離せない、ノワール・エンターテインメントの傑作登場。

黒川博行が今度は宗教を?

『スキマ猫 SUKIMA NECO』桜井亜美 祥伝社7月11日税込価格:1,400円ISBN:9784396633202
サエジマヒビキはインターナショナル・ホテルのコンシエルジェ。彼女はディスレクシア、つまり難読症という致命的な欠点を持っていた。

『夏が僕を抱く』豊島ミホ 祥伝社7月11日税込価格:1,500円ISBN:9784396633196
「幼なじみの恋」をテーマにした、ほろにがくて美しい短編集。6編収録予定。

『刻まれない明日』三崎亜記 祥伝社7月11日税込価格:1,680円ISBN:9784396633226
開発保留地区・10年前、街の中心部にあるその場所から理由もなく3,095人の人間が消えた。『失われた町』から3年、待望の長編。

『ゲオルクの死』R・ベーア=ホフマン著/松川弘訳 鳥影社7月下旬税込価格:1,575円ISBN:9784862651877
耽美主義の極致とその克服の道を示すこの小説は、ウィーンの世紀末、ヨーロッパの世紀末を読みとく新たな鍵となる、幻の名品。

『同時代人たちの回想の中のドブロリュー』ボフベ・イー・スチボールスキーほか著/横田三郎訳 鳥影社7月下旬税込価格:2,100円ISBN:9784862651945
ロシアの革命的知識人であり批評家ドブロリューボフ。彼の間近にいてその思索と生き方を知っている3人の思い出を収録。

『神を捏造する人々』ニーナ・バーレイ著/鳥見真生訳 東京書籍7月23日税込価格:1,785円ISBN:9784487803972
ビジネスが古代の歴史を塗り替える。衝撃のノンフィクションミステリー。

『寝台急行「昭和」行』関川夏央 NHK出版7月24日税込価格:1,470円ISBN:9784140813843
東京近郊から日本の鄙、さらに海外へ。「昭和」の残照を求めて旅する愉悦に、精緻なデータと成熟したユーモアを加えた関川的鉄道記。

『熊野物語』中上紀 平凡社7月15日税込価格:1,785円ISBN:9784582834475
「浮島の森」「常世の里」「渡海」「餓鬼阿弥」。熊野の神秘的な伝承をもとに柔らかな感性で新しい伝奇をつむぎ出した連作短編集。

吉行あぐり 102歳のことば』石寒太 集英社7月3日税込価格:1,260円ISBN:9784834251586
吉行あぐり氏の文章から、現代に生きる女性たちに知らせたい「ことば」を抜き出し、背景とともに伝える。困難な状況にも立ち向かう姿。