気になる本 人文書

『「共犯」の同盟史 日米密約と自民党政権豊田祐基子 岩波書店6月26日税込価格:2,940円ISBN:9784000225717
日米間の数々の密約を洗い出し、国益の名の下に国民の眼から隠されてきた真の独立の挫折を検証する

『「軍事大国」ロシアの虚実』塩原俊彦 岩波書店6月23日税込価格:3,360円ISBN:9784000226257
進まぬ軍改革、国際競争に遅れをとる軍需産業など、深刻な課題を抱える「軍事大国」の実態。

フェミニズム文学批評』斎藤美奈子解説 岩波書店6月25日税込価格:2,835円ISBN:9784000281461
駒尺喜美、高良留美子、富岡多惠子、三枝和子、水田宗子、黒澤亜里子、関礼子、藤本由香里阿木津英ほか。

『「政治思想」の現在 明治学院大学国際学部付属研究所公開セミナー』原武史河出書房新社6月19日税込価格:1,785円ISBN:9784309244815
現代に生きる「普通人」の視点から、誰にでもわかる言葉で「政治思想」を語る。活況を呈した連続公開セミナーの記録。

『第二貧乏物語』河上肇 新日本出版社6月下旬税込価格:1,680円ISBN:9784406052474
『貧乏物語』の弱点を一掃し、科学的社会主義の普及に大きな役割を演じた『第二貧乏物語』を戦後の完全版をもとに読みやすい新体裁で刊行。

蟹工船」はヒットしても、「貧乏物語」は……

『アトラクションの日常 踊る機械と身体』長谷川一 河出書房新社6月19日税込価格:2,730円ISBN:9784309244808
機械仕掛けの「アトラクション」に取り囲まれた日常生活。その中心にある「身体」のふるまいを10の動詞で活写する。

『名山の民俗史』高橋千劔破 河出書房新社6月15日税込価格:2,940円ISBN:9784309225111
日本人と深く関わってきた名山。北海道から九州まで、その歴史と文化と民俗を掘り起こした名山シリーズ3部作、百名山がついに完結。

『賤民の異神と芸能 山人・浮浪人・非人』谷川健一 河出書房新社6月15日税込価格:2,940円ISBN:9784309225128
カミと出会い、芸能を生んだ放浪者たちの実態を追う、「季刊東北学」好評連載「民間信仰史研究序説」完結。谷川民俗学の到達点。

『世界地図から地名の起源を読む方法(仮)』辻原康夫 河出書房新社6月23日税込価格:980円ISBN:9784309651071
「なぜ欧州には“ブルク”のつく地名が多いのか」など、地名のルーツから世界の歴史や風土を訪ねる。地名から世界事情を知る博学本。

『図説 神聖ローマ帝国菊池良生 河出書房新社6月15日税込価格:1,890円ISBN:9784309761275
皇帝が、王が、教皇が入り乱れて錯綜する戦乱と陰謀。ヨーロッパ覇権を求め続けた帝国の850年に渡る戦乱絵巻。

『聖遺物崇敬の心性史 西洋中世の聖性と造形』秋山聰 講談社6月10日税込価格:1,680円ISBN:9784062584418
聖人の遺体や聖人が接触した「聖遺物」を求めて略奪・奪還が繰り広げられる中から、免罪を求める民衆への呈示のために教会建築や絵画が洗練されていく過程を追う。

日本陸軍と内蒙工作 関東軍はなぜ独走したか』森久男 講談社6月10日税込価格:1,890円ISBN:9784062584401
壮大かつ無謀な内蒙古独立工作はなぜ立案されたのか。対ソ連・対中国の陸軍基本方針から、陸軍軍人のメンタリティーに至るまで、失敗に至る構造的欠陥を分析する。

『経済成長って何で必要なんだろう?』飯田泰之赤木智弘ほか 光文社6月24日税込価格:1,050円ISBN:9784334975746
格差・貧困も経済成長を軽視した結果の「人災」である。正しい経済学の知識をベースに経済成長とは何か、なぜ必要なのかを解説する。

『帝国と美術 帝国日本の対外美術戦略』五十殿利治 国書刊行会6月下旬税込価格:8,190円ISBN:9784336051196
戦前期において帝国日本が対外戦略上いかに美術を利用し、また美術はいかに利用されたかを実証的に分析し明らかにする画期的な論集。

『「従属」から「自立」へ 日米安保を変える』前田哲男 高文研6月10日税込価格:1,365円ISBN:9784874984222
長すぎた対米従属から脱する好機は、今をおいて、ない。日米安保をどこから、どう変えてゆくのか、その道筋を具体的に提言する。

『流砂(2)』栗本慎一郎編/三上 治編 批評社6月1日税込価格:1,260円ISBN:9784826505024
思索と模索、時代と世代の制約を超えた問うべきものとその回答への情熱的な探究。

栗本慎一郎先生はお元気なのだろうか。