モレスキンシティブック「TOKYO」

モレスキンのシティブック「東京」が出たらしい。http://www.moleskine.co.jp/Moleskine-shop/citynotebook-asia
ドメスティックな私も、これを片手に東京をぶらぶらしたい。
一見、在住者にとって「TOKYO」は「OHSAKA」ほど異国ではないかもしれない。地方都市が「TOKYO」化しているいま、余計そう感じられるかもしれない。けれど、「TOKYO」はそうじゃない。昨日、京浜東北線に乗ったから、私がそう思っているだけかもしれない。
しかし、だ。「TOKYO」は山の手だけでも、ましてや下町だけでもない。JR山手線や中央線(総武線含む)だけでもなければ、東急沿線や小田急沿線だけでもない、京急もあれば西武も東武もあるのが、東京だと私は思う*1。いや、ここ数年の利便性やオフィスの移動によって、半蔵門線日比谷線を中心とした「東急−東武ライン」、あるいは大江戸線を中心としたライン、副都心線中心の「東急‐‐副都心線東武」あるいは「東急‐副都心線‐西武」がメインになってくるのは、まだわからないでもない。

しっかし、だ。
大動脈だったはずの都営浅草線*2や都営新宿線、JRの京浜東北線線、湘南新宿ライン*3は忘れられていないか。そう私は思うのである。東京ディズニーランドで息を吹き返した*4京成、いまさら不動産開発に熱をあげるJR*5は、いい意味でバブルをスルーしてしまったように感じるのだ*6。それを地図に記していけば、気づく。
上野が、東北の玄関口であったことに。品川が、いまもって西の玄関口であることに。東京の重要な玄関が、渋谷であることに。


だが、それに気づいているのは、どうやら一部の不動産業者とファミレス経営者、それに松戸市のお偉方ぐらいらしい*7。そこが、とても悔しい*8
そういう土地にできたのは、クルマ社会を前提とする施設ばかりだ。


不動産価値だけに目を向けていると気づかない東京が、まだまだある*9

*1:あの「じゃにーず」のナニガシが育ったのは、どの団地だったのか、想起すれば、わかる

*2:東京のオフィスが、都の計画とはズレて、西の方に傾いてしまったことについて、誰か書いていらした

*3:いずれにしろ、“インテリ”には、ほど遠い存在だ

*4:というと、かなり語弊があるけれど、実質そうではないか。

*5:南武、宇都宮線沿線の価値に気づくのが遅すぎませんか

*6:それが特に顕著にあらわれているのは、JR京葉線。その沿線の不動産の半分近くは、森‐小渕内閣時代の住宅減税の恩恵を受けているはず

*7:“日本初の常磐平団地”と再現したのは、いまから十年以上前。バンバイミュージアムの誘致もずいぶん前だ。つまり、“レトロ”がショーバイになると拾年以上も前に気づいていた。少なくとも、戦後50周年を迎えるときには、気づいていた。

*8:俺は、そういうアブク銭を貰いたいと思っていないけれど

*9:たとえば、八高線南武線とか