「小説家にとって、必要欠くべからざるものは……」

長篇小説 芥川龍之介 (講談社文芸文庫)

長篇小説 芥川龍之介 (講談社文芸文庫)

グレアム・グリーンヒューマン・ファクター』を読みだしたら止まらなくなり、手元にあった小島政二郎芥川龍之介』を。これまた一気読み(とばし読み)。〈私は流露感のあるのが小説に限らず、すべての芸術の醍醐味だと思っている。書いているうちに、思わず羽目をはずして余計なことを書いてしまう面白さなどは、望んで求め得ないお愛敬である〉といったフレーズや、〈小説家にとって、必要欠くべからざるものは「生活」以外の何物でもない。〉と小説家にとって「生活」の重要性を繰り返し説くところにシビれる。やはり夏目漱石志賀直哉はきちんと読み直さなくては、と決意。

また、図書館で新聞各紙をチェック。8/1付の朝日新聞夕刊から連載が始まった「雑誌はどこへ」*1、昨日から日経新聞「東京・首都圏経済」面で始まった「TX開業3年」という連載を。
それから古本屋を流し、吉村昭『私の文学漂流』(新潮文庫)を。解説は荒川洋治。名著なのに、いつのまにか品切れ状態で復刊もされない。ここ最近、吉村昭関連本が出てるのだから、このタイミングで復刊してほしい

*1:論座」と朝日新聞出版の話をまず書けばいいのに