休日感を味わいたくて

午前7時ぐらいに目が覚める。見るとはなしにフジテレビ。
「ボクらの時代」。何かしら共通項のある3人がただしゃべるだけというこの番組、日曜朝にしては、ゲストが結構充実している(たとえば、瀬戸内寂聴美輪明宏平野啓一郎糸井重里南伸坊赤瀬川原平あさのあつこ佐藤多佳子森絵都浅野忠信寺島進青山真治坂本龍一村上龍見城徹田中宥久子黒柳徹子林真理子)ので寝なかったときや早く起きた朝は見てしまう。
今回のゲストは、福澤朗八木亜希子渡辺真理。 この3人の共通項は、いうまでもなくアナウンサー。八木亜希子渡辺真理*1を久しぶりにテレビで見られて嬉しい。いい意味で変わっていなくて。*2
その後、「報道2001」。えっ、あの話、そういうことになっているのかよ? まぁその気配がなかったわけではないけどさ……と思いながら、新聞読まなきゃと、朝日讀賣の朝刊に目を通す。別に政治に対して(人並みの関心はあるものの)主張はないけれど、久しぶりに新聞を破りたくなる。なんでこの人たちは、紙面を、言葉をこういうふうに使うのだろう? 新聞の一面トップ記事というのが、どれくらいの重みを持っているか知っている――より正確に言えば、一面トップ記事の重みを誰よりも意識している――くせに、こういうふうに使うとは。とりあえず、明日のTBSラジオ「アクセス」で田中康夫がなんというのかは愉しみ。
こういうときは、いい本買ったり読んだり、うまいメシ食ったり、酒飲んだりするに限る。



というわけで、荻窪へ。
ブックオフを覗いたあと、ささま書店で、川本三郎*3本2冊購入。あれ、開高健、いつのまにか値があがっている。光文社の「開高健ルポルタージュ選集」効果だろうか?
そのあと、某店でカレーを食す。実にうまし。いい本屋*4と、いいメシ屋、それに喫茶店(別にドトールだっていい)や、いい居酒屋があるまちは、実にいい。銀座、早稲田、中野、荻窪西荻……。そういう街がどんどん少なくなっている。


それから渋谷へ。「週刊文春」の小林信彦の連載で知った、渋谷マークシティー・ウェスト4階「渋谷インフォ・ボックス」で、きょうまで行なわれている「渋谷 続く街。過去から現在、そして未来へ。」展をみる。これ、「渋谷文化プロジェクト」というプロジェクトの一環なんだが……。メトロ副都心渋谷駅模型、渋谷周辺模型(この2点は別の場所でもまた、展示されるだろう)が見ものではあるのだが……。副都心線が開通したら、「渋谷」がますます「郊外」の延長上でしか過ぎない街になってしまいそう。それはそれで「渋谷はいつも今のまち」ってことなんだろう。*5「財団法人 民間都市開発推進機構」による冊子をもらっておく。
渋谷ぶらぶら。今後、ぶらぶらするのは新宿中心になってしまうんだろうなと思いながら。



ブックファースト渋谷文化通り店。ウウム。
何冊か立ち読み。「g TOKYO GRAPHIC」、今まで買ったことない雑誌だが、立ち読みするだけだと、それなりに面白い。素人がいっぱい出ている雑誌*6。気になるトピックで、安倍の総理辞任を書いている人もいれば、「南京大虐殺はあったのか?」と書いている人もいる。へぇ〜、世の中にはいろんな人がいるんだね、とか思いながら眺めるには、ぴったり。結局、何も買わず、店を出る。


そして、外苑前駅まで出る。デザインなんちゃらを見学。
それからホームタウンに帰ってきて一杯。しあわせ。
と、そんな気分のまま帰宅すればいいものを、新刊書店によってしまう(そういうタチなんだ)。例によって例の如く立ち読み。
洋泉社から出たムック「地方を殺すな!」。まぁおっしゃる通りなんだけどさ、地方出身者=サバーバンとしてはね、いろいろと思うところがある。こういうふうに書かれるのは、ちょっとね。もはや東京だって、「郊外化」されちゃってる。お台場(ここは、もともと東京でも何でもないけど)、新橋(ここもそうか)、六本木(ここもそれに近いな)、丸の内、有楽町……。そのことを論じないで、地方の「郊外化」だけ論じてどうする! NHK出奔の『東京から考えろ』だっけ? 西荻とシモキタと荒川区、足立区以外はほとんど無視して「東京」を論じた本*7そんなタイトルの本でも触れられていた、「西荻窪のセイユーは、ようやく24時間営業になった」という「利便性」と無縁なのは、京急沿線とか東東京であったり(と書いたけれど、そこに住んだことのない私は、本当のところ、どうなのか知らない)ぐらいで……。
どのくらい遅くまでスーパーが深夜営業しているかが「利便性」になっちゃった。それって、違うんじゃない? それって、「東京」のよさとは違うはず*8。それは、サラリーマン、働き人にとっては確かに「便利」だけれどもねぇ……。
なんだかねと酔いが回った状態で帰宅
レンタル屋で借りた、リメークされた「犬神家の一族」。一部の役者の学芸会なみの演技に驚きながら、それでもやはり存在感だけは女優だよなと思いつつ見るとはなしに眺める。


……と、ここまで書いたら、OZAWAの代表辞任報道。「いきなり辞任」という点では、ABEと同じだけれど、OZAWAの辞任は、それとはまったく違った意味を持ってしまうだろう。後世、「あのときのOZAWAの判断は正しかった」と判断されるはず(少なくとも、これでOZAWAの政治生命は延命だ)。やれやれ。俺は別にJIMIN支持でもMINSYU支持でもないけどさ、何だかね。やれやれ。これじゃ、OZAWAは「試合に負けたが、勝負に勝った」ということになるし、FUKUDAは「試合に勝った、勝負にも負けたようにも見えない」ということになってしまう。この風景、どっかで見た覚えがある手打ちじゃないの。。。
嗚呼、ヤだ、こういうことをつい書いてしまう自分が。こういうことを書くのは、今晩ぐらいにしておきたい。

*1:TBSラジオ「アクセス」の宮崎哲弥との掛け合いは、結構楽しい。そういえば、ミヤテツ、山本モナとの掛け合いもよかった。この人、女子アナの扱いがうまいのかも?

*2:もっとも女性にいわせれば、「この年で、こういうキャラをやっているのが怖い。フツー、ムリだわ。つくろうと思っても、つくれない」のだそう。確かに、この二人、四十過ぎているんだよな……。

*3:『ミステリと東京』、実に面白かった。一気に読了

*4:新刊本屋でも古本屋でも構わない。でも、いい新刊本屋がない(なかった)まちには、いい古本屋もない

*5:実は、こう見えても「渋谷系」なんだぜ。って、「渋谷系」音楽に一時期はまったことしかないけれど。大学時代、それを見透かす人がいて、ドギマギしたことがある。そう見えないと思うんだけどなぁ

*6:誌面に登場した本人、その家族親戚友人知人の何割か何分かは買うだろう。それだけでも、そこそこのショーバイにはなる。素人に声掛けて写真パチパチ取材ちょこちょこしただけだから、モトデもあんまり掛かっていなそう。新潮社から出ていた、あと十年くらいすれば伝説化されるであろう雑誌「アウフォト」と、一時期はバカ売れしていて押切もえ妻夫木聡を世に送り出すきっかけをつくった「東京ストリートニュース」通称「ストニュー」を足して2で割って、水割りにした感じの雑誌

*7:そういう本たくさんあるけど、少なくとも、こんな大所高所から論じた本ではなかった。自分の足で歩いて書いた本だった

*8:あえて暴論いえば、その手の利便性物価そのほかもろもろ考慮したら、職があるかないか除けば、東京よっか地方の方が十分住みやすいよ