週刊ポスト 2006年12月8日号

相変わらず、パッとしない誌面(矢沢栄吉の記事、どこが「徹底解剖」だよ。インタビューもないし、書かれていることはファンならずとも知っていることばかり。こういう企画やるなら、吉田豪に頼めばよかったのに)。「週刊現代」と同じネタ(今回は「ミス慶応」候補のAV出演疑惑)があると取材力+αの差が、はっきりする。。。


でも、今回はちょっと気になる記事が。

<大反響!食卓の危機>第3弾 あなたの昼食「そば」「うどん」のコワイ話
「麺」も「つゆ」も「具」も着色料・添加物まみれだった!

立ち食い蕎麦屋のどこが「食卓」なんだよ!と、つっこみたいけど、それはさておいて。
まぁ取材もめちゃめちゃ甘く、「(立ち食い蕎麦屋で働く)おばさん」「ある大手製麺業者」とか「あるそば屋」とかのコメントの寄せ集め。しかも、どこの蕎麦屋かなんて書かずに「ある大手チェーン」は、そば粉が2割も入っていないと書く(まぁちゃんと取材していないんだから書けないんだろうけど)。


で、「笑えない伝説も多い」として、たとえばこういう「伝説」を取り上げている。

「ある鉄道会社の直営チェーンでは、親会社の業績が悪くなるとそば粉の割合が下がるので、不景気の時には社員も食べない」(ライバル鉄道会社の関係者)

なんじゃ、こりゃあ……。つっこむとこ、多すぎるよ!(よって、つっこみ省略)。
「ある鉄道会社」って、私には、国鉄民営化によって誕生した某旅客鉄道会社しか思い浮かばないんですが……。


まぁ、唯一信用できそうなのが、<食品添加物商社の元営業マンで「添加物の神様」の異名を持つ安倍司氏>のコメント。

「私が実際に関わった話です。老舗のうどん屋が支店を出したが、店員が育たず全く流行らない。私はご主人に添加物を薦めました。(中略)その通りにした店は急成長し、今では3号店、4号店もできています」

大手がどーたらこーたら言う前に、このおっさんに何か言ってあげてくれ。


そんでもって、シメがこれだ。

このシリーズで何度もいっていることだが、安いことや添加物それ自体が問題なのではなく、客が自分で何を口にしているかわかる仕組みが大切なのだ。

あちゃあ……。この記事に携わった人たちは一体何がしたかったんでせうか。。。。
私が何度もいっていることだが、取材が甘いこと企画それ自体が問題なのではなく、読者が読んで面白いと思うかどうかが大切なのだ。