理想の本棚のはずが・・・

部屋を片付ける。正確にいうと、そこら中にちらばっている本や雑誌を本棚に収納する。

日垣隆氏の「ガッキィ・ファイター」で購入した、「理想の本棚」幅120センチタイプ1本http://homepage2.nifty.com/higakitakashi/bookshelf/page.htmlがもうほぼ満杯。その1/3を占めるのが複数巻にわたるもの。
「日本近代文学大事典」に「精選版日本国語大辞典」、「福田恒存全集」「林達夫全集」「野坂昭如コレクション」。「出版人の遺文」「昭和 二万日の記録」、「クロニック世界全史」「クロニック日本全史」……。どれも手放しがたい。
残りがレファ本、雑本。
棚の半分以上はほとんど読んでいない本…。


せっかくの「理想の本棚」なのだが、棚に統一感がない(見た目も中身も)。できれば装丁家別、著者別、分野別に棚を分けたいのだが、それはなかなか。こうなってくると、ブックオフ貸本屋として利用せざるを得なくなってくる……。


中野へ。ゴールデンウィークに備え、買い物したのち、あおい書店へ。
本棚がそういう状態なので、一度読んでしまえばいいやと思える本には手を出しづらい(積読本を早く読めという話だけれど、きょうは本が買いたい気分なのだ)。


というわけで、当分手元に置いておくだろう本を2冊。

執筆論―私はこうして本を書いてきた

執筆論―私はこうして本を書いてきた

谷沢永一山本夏彦並みにいつも同じ(ような)ことを書いているのだけれど、つい買ってしまう。

ヤバい経済学 ─悪ガキ教授が世の裏側を探検する

ヤバい経済学 ─悪ガキ教授が世の裏側を探検する

山形浩生が、朝日新聞社のPR誌「1冊の本」2005年7月号で紹介していたときから気になっていた本。てっきり山形浩生が朝日から出すもんだと思っていたのだが。
これ、絶対おすすめ本。経済学っていうのはインセンティブ(動機と訳すのがいいのかな?)の学問で、実は物凄く面白いのに、そこんところがあまり理解されていないように思う。経済学のツールを利用して(というか、この本の場合は、データと論理をもとに)、世の中を眺めると……。


はからずも、東洋経済新報社の本を2冊買ってしまった。
出版社で働きはじめて思うことだけれど、出版社というのは社風というかブランドというかそういったものに規定されてしまう(規定というと、重たすぎるが)。


出版社、編集者自身が自社の顧客層にあわせてしまうということも大きい。
また、自社のカラーとあわない本は、なかなか売れないし、取次も取り扱いたがらないし、きちんと取り扱ってくれる書店さんは多くはない。


きょう買った本でいえば、谷沢本は新潮から出た方が売れるだろうし、『ヤバい経済学』は朝日や青土社から出たら、単なるビジネス本として扱われなかったのではないか。
なんだかね。