セブン&ワイから 3月発売予定の学術系

冷泉家時雨亭文庫/編『承空本私家集 中』朝日新聞社
2006年03月31日  31,500円(税込)
鎌倉時代後期に浄土宗西山派の僧承空が書写させた一連の片仮名書きの私家集群を、3分冊で刊行するうちの2冊目。従来は古筆切でしか知られていなかった『京極大殿御集』など、永仁から正和にかけての写本18集と、零本ながら治承四年(1180)の本奥書を持ち注目される『四条宮下野集』、『朝光集』の断簡(すべて重要文化財)を収める。原本の体裁に応じた横長本。

朝日の出版局は朝日新聞社をツブしたいのか。それとも岩波書店買収を睨んだ実験?

内田樹『態度が悪くてすみません  内なる「他者」との出会い(仮)』角川書店
2006年03月13日  760円(税込)
現代思想界の旗手が、社会システム論、死生観、人生観を通じて、自分の内なる「他者性」と「未知」と向き合い、時空間での自己マッピング力を身につけることの重要性を説く。生きづらさに悩む人に贈る出色エッセイ。

内田樹平川克美町山智浩
憲法九条をていねいに考える(仮)』毎日新聞社
2006年03月中旬  1,365円(税込)
●超人気哲学者と知の刺客たちが改憲論にもの申す!戦後繰り返されてきたお決まりの論戦を根本からひっくり返す、まったく新しい九条論集。

小倉千加子 中村うさぎ『幸福論』岩波書店
2006年03月16日  1,575円(税込)
●恋愛、結婚、仕事、子育てなど人びとの生き方は激変し、少子化、階層化といった閉塞状況が日本社会を覆っている。現代女性の行き方を画期的な視点で論じる小倉千加子氏と、買い物、整形、性の混沌を体験しながら高度消費社会の先端を生きる中村うさぎ氏が、この生きがたい状況をめぐり徹底的に語り合い、現代日本の見えない危機をえぐりだす!

中村うさぎの本が岩波書店から出るなんて。新刊書店では、「岩波書店の本」コーナー(だけ)に置かれるのか……。

林利隆『戦後ジャーナリズムの思想と行動』日本評論社
2006年03月17日  4,410円(税込)
●日本のジャーナリズムの現在を、哲学的・思想的視座から鋭利に分析しつづけた論客の遺稿集。戦後ジャーナリズムの深層が浮かびあがる。

日本評論社、『静かな暴走 独立行政法人』〔北沢栄〕などいい仕事してはります

金子守『ゲーム論家の酔夢譚:詩の饗宴』勁草書房
2006年03月中旬  2,520円(税込)
●社会における人間の理性と感情の機能を、詩を通して戯曲形式で探求。プラトンシェークスピアを私淑するあるゲーム論家の斬新な挑戦。

この著者、以前、『ゲーム理論と蒟蒻問答』(日本評論社)を書いている。
新書の執筆依頼してみたらどうですか、光文社さん。