「週刊文春」もコラムが充実している

[雑誌]『週刊文春』2005年7月28日号
●「元選手が明かす クロマティマンガ顔負け』の素顔」あのウォーレン・クロマティが監督を務める、米大リーグで唯一日本人選手だけで構成される「サムライ・ベアーズ」で今年6月までプレーしていた河野和洋は、こうコメントしている。

「とにかく口癖は『ファック』で、選手がミスをすると『ファック・ユー』を連発するんですよ。朝からファックファック言ってますね。前にホテルでクロマティと隣の部屋になったとき、ファックファックうるさくて、部屋を替えたこともあります。

魁!!クロマティ高校(13) (講談社コミックス)
クロマティが公開差し止めの仮処分を申請した『魁!!クロマティ高校』映画版の方が、遥かにお上品じゃないか。
ちなみに<成績はダントツの最下位。勝率は三割台(十八日現在)>と週刊文春は伝えている。

●堀井健一郎「ホリイのずんずん調査」第503回
「今年上半期の落語ランキング発表」。
実際に聞いた落語の数(863席)の中から、「聞いて良かった落語30」を選んだランキング。
1位は立川談春の「紺屋高尾」(3月5日「談春四季の会『春』」横浜にぎわい座)。
今週は普段とは打って変わって(?)、明言がたくさんある。

「落語はきわめて個人的な体験でしかない」
「客は落語を選べない。落語家しか選べない」
「うまい落語家とおもしろい落語家はちがう」

近田春夫「考えるヒット」第418回
今回は、後藤真希スッピンと涙。』(つんく作曲&KAN作詞)。スッピンと涙。
ぜんぜんゴマキには興味ないけれど、近田の文章を読んでいると、つい買ってしまいそうになってくる。
「どこか森高千里を想わせる」「アイドルの役目を確信した釤女”の声」である後藤の声の魅力を語ったあと、楽曲そのもののよさについて、こう評している。

まずKANの作曲である。実はきわめて楽典的、すなわち内部に音楽としての密度を高く持ちながら、サラリと聴き流せる一種の軽さと同時に有している。いい替えれば、旋律と和声の関係に音楽的なスリルと生理的整合性の両方を実現させているのである。(中略)
そしてつんくの作詞だ。これがまた素晴らしいのである。
(中略)無駄のない表現につんく独特の語彙がポイントごとに重要なアクセントをつけて、情景から心象風景まで、聴けばたちどころに絵が見えてくるのだ。

●【文春図書館「今週の三冊」】大森望による『本当はちがうんだ日記』(穂村弘)評
冒頭で、大森はこう記している。

果実、豊崎由美氏が講師を勤める書評講座に呼ばれて、釤書評王決定戦”に参戦した。講師、ゲストと受講生の全員が課題図書の書評を書き、他人の書評(無記名)に点を入れ、合計得点を競う句会方式。負けず嫌いの私は思い切り気合を入れて臨んだのに、あえなく敗退。

穂村弘の『現実入門』を課題図書にした釤書評王決定戦”で書評王に輝いたのは、どんな人なのだろう?

坪内祐三文庫本を狙え!」第404回
今回は、この本。

裏ハローワーク―就職情報誌に出てこない裏稼業の実態を知る (コスモ文庫)

裏ハローワーク―就職情報誌に出てこない裏稼業の実態を知る (コスモ文庫)

永岡書店ホームページは、同書をこう紹介している。

会社だけが人生じゃない!
出張ホスト、AV・風俗関係、大人の玩具屋などH系や、マグロ漁船、精子バンク、鍵師、デイトレーダーなど恐いけど覗きたい仕事の実態を、就職法からリスク、収入まで大紹介!
【内容】
AV男優/出張ホスト/大人のオモチャ販売/風俗店経営/AVスカウトマン/精子バンク/ゲイバー・ウリセンバー/デリヘル嬢/ネットナンパ師/風俗ライター/AV女優/裏DVD販売/ラブホテル受付/探偵/温泉コンパニオン/盗聴器発見業/治験バイト/麻雀プロ/鍵師/占い師/コスプレイヤー/深夜送迎/マグロ漁船乗組員/デイトレーダー/ブリーダー

坪内さんが紹介してくれなかったら、この面白そうな文庫本を見逃していたことだろう(「コスモ文庫」という文庫があったことを初めて知った)。