気になる本 そのほか

『「債権回収」をビジネスとする悪魔たち』椎名麻紗枝/今西憲之 講談社 7月24日 税込価格:1,680円 ISBN:9784062148351
大型不良債権の処理を終えたサービサーが、個人を債権奴隷にしようと狙っている。サラ金地獄を防ぐ正義の告発。

『図解 新説 全国私鉄ロマンスカー未来予想図』川島令三 講談社 7月24日 税込価格:1,680円 ISBN:9784062148375
各私鉄の競争により幾重にも塗り重ねられた日本の観光地図。箱根並みのメジャーな観光地が生まれる可能性は。

川島令三、ウンチクからこっち方面へ行くのか。

『いけずな京都 ふだんの京都』麻生圭子 講談社 7月14日 税込価格:1,575円 ISBN:9784062147965
実践的エッセイ。東京育ちの麻生さんが京の町家に暮らしたら。驚きと愉しみ、知ることの喜びに溢れた実践的エッセイ。

京都本ブームは、いつまで続くか

『建築がみる夢』石山修武著/世田谷美術館編 講談社 7月2日 税込価格:2,500円 ISBN:9784062148504
鬼才石山修武の建築プロジェクト公式ガイド。筋金入りのエコロジー思想。近代工業を利用したセルフビルドの方法と実践。

東條英機 天皇を守り通した男』福冨健一 講談社 7月1日 税込価格:1,680円 ISBN:9784062148290
美しく死んでいった孤高の男の遺言。東京裁判の主席検事キーナンやGHQ最高司令官マッカーサーに論戦で勝利した東條英機の人間像に迫る。

こ、講談社、どっ、どうした・・・

『教育をめぐる虚構と真実』神保哲生宮台真司 春秋社 7月下旬 税込価格:1,680円 ISBN:9784393332832
誰もが教育を問題だと言い、実は何もわかっていない。学力低下や学校制度をめぐる教育言説の嘘を暴き、真の問題と解決策を問う。

満洲国」とは何だったのか植民地文化学会編/中国淪陥十四年史総編室編

小学館7月30日税込価格:3,570円ISBN:9784096261392

政治・軍事から、文化・生活まで、満洲国について多角的に考察する。日中の歴史認識のギャップを埋めるのに有益な基本図書。

『昭和の記憶を掘り起こす』小学館 7月9日 税込価格:1,995円 ISBN:9784096261378
『労働者と農民』でオーラル・ヒストリーの手法を用いて歴史学に新しい流れをもたらした中村政則氏が、原点に戻って書き下ろす渾身の書。

いい意味で小学館らしくない。

『戦う広告』若林宣 小学館 7月30日 税込価格:2,730円 ISBN:9784096261385
戦時下の雑誌広告を通して、当時の経済・産業・生活の実態に迫るとともに、人々の意識や心についても考えていく。

『中国「悪魔の辞典」』石平 小学館 7月30日 税込価格:1,050円 ISBN:9784093878029
著者は日本留学中の天安門事件により、共産党政権と決別し評論活動に入る。日本人は中国の建前を真実と勘違いしている。

『「哀しみ」という感情 岸田秀エッセイ集』岸田秀 新書館 7月下旬 税込価格:1,680円 ISBN:9784403210983
現代社会の病理を鋭く分析する心理学者の最新エッセイ集。書評や講演録、精神分析用語集も収録。岸田秀の「今」のすべてがわかる本。

『公共性のパラドックス 私たちこそ公共精神の持ち主』平子義雄 世界思想社 7月下旬 税込価格:1,575円 ISBN:9784790713449
本来、公共性とは誰のものか。公共性のありかを人間の精神活動に求め、それが人間という社会的存在の幸福と直結していることを説く。

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『14歳からの社会学 これからの社会を生きる君に』宮台真司 世界文化社 7月18日 税込価格:1,365円 ISBN:9784418082186
日本を代表する社会学者による、学校では学べない「社会の教科書」。実生活にも役立つ「社会の本当」を語る。

気になる本

『ふたり旅 生きてきた証しとして』津村節子 岩波書店 7月25日 税込価格:1,995円
吉村昭と歩んだ50年。夫も、妻も、ただ、書くことを利己的に追い求め続けてきた。夫婦作家の修羅と豊饒の道。

『折り返し点 1997〜2008』宮崎駿 岩波書店 7月16日 税込価格:2,835円 ISBN:9784000223942
もののけ姫」から「崖の上のポニョ」まで12年にわたる、宮崎駿監督の思想の全軌跡。カラー口絵8ページ。

『風天 渥美清のうた』森英介著/石寒太解説 大空出版 6月30日 税込価格:1,800円 ISBN:9784903175171
渥美清の俳号「風天」の218のうたを発掘、そのうたから知られざる渥美清の私生活、心情を読み解く。

『江戸東京怪談文学散歩』東雅夫 角川グループパブリッシング 7月10日 税込価格:1,785円 ISBN:9784047034280
江戸、東京の怪談文学を網羅する決定版。

『日本に古代はあったのか』井上章一 角川グループパブリッシング 7月7日 税込価格:1,680円 :9784047034266
古代・中世の時代区分の変遷を追うと、私たちの意外な歴史観が見えてくる。

吉村昭川西政明 河出書房新社 7月26日 税込価格:2,100円 ISBN:9784309018713
作家・吉村昭初の本格評伝。誕生以前から逝去まで、本人126冊の著作、膨大な関連文献に目を通し、吉村昭の手法で吉村文学を追跡。

『酔郷譚』倉橋由美子 河出書房新社 7月15日 税込価格:1,680円 ISBN:9784309018744
今なお多くの読者を陶酔させ続ける、孤高の文学者・倉橋由美子が遺した最後の連作小説がついに初単行本化。珠玉の綺譚集。

『ラジ&ピース』絲山秋子 講談社 7月30日 税込価格:1,365円 ISBN:9784062148801
他人とはうまくつきあえない、幼い頃から自分に自信がない女性がたどり着いたのは、北関東の町。最新小説。

『乱歩の軌跡 父の貼雑帖から』平井隆太郎 東京創元社 7月29日 税込価格:4,515円 ISBN:9784488024307
平井太郎は如何にして江戸川乱歩となりしか。貼雑年譜の内容を追いながら、探偵小説界の巨人・乱歩の実像に迫る。図版多数。

『題名のない本 (上)(仮)』スコット・パック著/成川裕子訳 PHP研究所 7月22日 税込価格:1,785円 ISBN:9784569697802
ある図書館に新刊貸し出し書として届いた本。タイトルは「題名のない本」という奇妙なものだった。『下巻』同時刊。

『カイシャ・デイズ』山本幸久 文藝春秋 7月上旬 税込価格:1,500円「いつもおひとり様」な庶務女史に、出社拒否の新入社員、奇想天外なデザイナー。内装会社のほろ苦くも楽しい日常を軽やかに描く。

『サークル』北島行徳 文藝春秋 7月上旬 税込価格:1,550円 ISBN:9784163272009
医師の東山は何者かに襲われ記憶を失う。病院から逃げ出して家に戻った彼を待っていたのは。徐々に蘇る記憶から判明する驚愕の事件。

『婚礼、葬礼、その他』津村記久子 文藝春秋 7月上旬 税込価格:1,470円 ISBN:9784163272603
会社員のヨシノが友人の結婚式に出席していると、上司の親の葬式に呼び出されてしまう。芥川賞候補にもなった著者の最新刊。

『武士道セブンティーン』誉田哲也 文藝春秋 7月上旬 税込価格:1,550円 ISBN:9784163271903
スポーツと剣道の、暴力と剣道の狭間で揺れる17歳の剣道女子、柔の早苗と剛の香織。2人は別々の場所から武士道の本質に迫っていく。

『増補 書を読んで羊を失う』鶴ヶ谷真一 平凡社 7月10日 税込価格:1,260円 ISBN:9784582766448
お酒は美味しい、読書は楽しい、どちらも習慣になり中毒になる。そうならないために、当代一の目利きによる読書の案内書を送る。

気になる本 新書

『仕事道楽 スタジオジブリの現場』鈴木敏夫 岩波書店 7月18日 税込価格:777円 ISBN:9784004311430
異能の人だらけの現場で、のるかそるか、つねに「今」との真剣勝負をひたすらたのしむ「仕事道楽」。

岩波新書らしくない。

紫禁城 清朝の歴史を歩く』入江曜子 岩波書店 7月18日 税込価格:777円 ISBN:9784004311416
天安門を入る順治帝から神武門を追われるラストエンペラーまで。参観コース順の新発想の故宮ガイド。

『戦争絶滅へ、人間復活へ 93歳・ジャーナリストの発言』むのたけじ著/黒岩比佐子聞き手 岩波書店 7月18日 税込価格:735円 ISBN:9784004311409
憲法九条、社会主義格差社会、子供たち。深い思索の到達点は、絶望の中に希望の在りかを指し示す。

聞き手が、黒岩比佐子さん。

『戦うことを忘れた国家』黒野耐 角川グループパブリッシング 7月9日 税込価格:740円 ISBN:9784047101487
この国はいつまで負け続けるのか。いま最も必要な「現実的」な安全保障論。

『昭和三十年代の匂い』岡崎武志 学習研究社 7月22日 税込価格:756円 ISBN:9784054034815
日本が元気で、人の心も温かかった昭和30年代。「古本」を語らせたらこの人という岡崎武志が、「古き日本」のアレコレを語る。

待ってました!

『「昭和」を点検する』半藤一利保阪正康 講談社 7月17日 税込価格:777円 ISBN:9784062879507
「昭和」という時代を5つのキーワードから「点検」してみると、いったい何が見えてくるのか。日本人の弱さが浮き彫りになる。

『パール判事「日本無罪論」の真相』中島岳志西部邁 講談社 7月17日 税込価格:735円 ISBN:9784062879545
パールは東京裁判を「政治」と見抜き、「A級戦犯全員無罪」を主張した。欧米の帝国主義・人種差別・原爆投下も徹底批判。何を問いかけるのか。

『中国のマスメディア』渡辺浩平 講談社 7月17日 税込価格:756円 ISBN:9784062879514
新富裕層の誕生でメディアが大きく変わる。クラス雑誌が創刊され、多チャンネル化が進む一方、党の情報統制も続く。ネットは。広告は。

『昭和史の逆説』井上寿一 新潮社 7月17日 税込価格:714円 ISBN:9784106102714
昭和史研究の第一人者による、物語的叙述の昭和史本。

『世紀のラブレター』梯久美子 新潮社 7月17日 税込価格:714円 ISBN:9784106102721
日本の現代史と彩る男女58人のラブレター。大宅賞受賞作『散るぞ悲しき 硫黄島総指揮官・栗林忠道』から3年ぶりの快作。

これって、月刊文春の記事に加筆したものでは?

『地獄の日本兵 ニューギニア戦線の真相』飯田進 新潮社 7月17日 税込価格:714円 ISBN:9784106102738
敵と撃ち合って死ぬ兵士より、飢え死にした兵士の方が多かった。元兵士たちの手記から、「見捨てられた戦線」の真実をいま描き出す。

『ポリティカル・セックスアピール 米大統領とハリウッド』井上篤夫 新潮社 7月17日 税込価格:714円 ISBN:9784106102745
オバマもヒラリーも、その行動のすべては映画制作者たちの演出によるものだった。ハリウッドの力なしでは語れないアメリカ政治史。

新潮新書、なんだか講談社現代新書とか文春新書っぽくなってないかしら

『学歴・階級・軍隊 高学歴兵士たちの憂鬱な日常』高田里惠子 中央公論新社 7月25日 税込価格:819円 ISBN:9784121019554
戦時中、高学歴兵士たちはどれほど過酷な情況を体験したのか。手記や小説などの文献・記録を駆使して、リアルに浮かび上がらせる。

これはテーマだけでも買いかな。『文学部をめぐる病』の高田理惠子だし。

『幕末維新と佐賀藩 日本西洋化の原点』毛利敏彦 中央公論新社 7月25日 税込価格:819円 ISBN:9784121019585
欧米の先進技術を最も蓄積し、幕府、薩摩を圧倒。激動期の主役だった佐賀藩。明治以降、評価を否定された「肥前」の真の価値を描く。

『新版 クラシックCDの名盤』宇野功芳/中野雄ほか 文藝春秋 7月18日 税込価格:1,365円 ISBN:9784166606467
好評『クラシックCDの名盤』から9年。個性溢れる三者の、魂の丁々発止再び。近年の人気曲も大幅追加したCDガイドの決定版。

ねっ、値段が。。。

『銀時計の特攻 陸軍大尉若杉是俊の特攻と幼年学校魂』江森敬治 文藝春秋 7月18日 税込価格:798円 ISBN:9784166606443
「将来の陸軍大臣」とまで嘱望された幼年学校出の青年将校は、なぜ特攻として死んだのか。戦時下の青少年の心のひだを探るルポ。

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『昭和二十年の「文藝春秋」』文春新書編集部編 文藝春秋 7月18日 税込価格:998円 ISBN:9784166606474
戦火の中、本土決戦を前に「文藝春秋」は出ていた。そして、敗戦のあとも。運命の年の記事を厳選して、昭和20年にタイムスリップ。