気になる文芸

柳田泉の文学遺産(2)』柳田泉 右文書院7月下旬税込価格:5,040円ISBN:9784842107271
第2巻には、幸田露伴を中心とする明治文学の作品論、および随筆を収めた。解説には池内紀氏を迎えた。

『オイアウエ漂流記』荻原浩 新潮社8月21日税込価格:1,785円ISBN:9784104689040
お得意様と無人島。ハネムーンなのに無人島。意外なホンネも秘密の過去も、隠しきれないサバイバル。ちょっぴり苦い笑いと愛の「十人と一匹漂流記」。

『キャンセルされた街の案内』吉田修一 新潮社8月21日税込価格:1,470円ISBN:978410462805
僕たちはあの街で出会い、恋をし、そして別れる。次の街へ行くために。10年の歳月をかけて書きためた、永遠に「失われない」場所がきらめく短編集。

『さらば雑司ヶ谷樋口毅宏 新潮社8月21日税込価格:1,365円ISBN:9784103169314
俺を歪めた町と奴らに別れを告げる前に大掃除してやる。ゲリラ豪雨で洗い流し、霊園からあの世へ送り出す。ひねりと哄笑が渾然となった、新世紀の暗黒小説。

雑司ヶ谷」ってところが、ツボ!

『終の住処』磯崎憲一郎 新潮社7月27日税込価格:1,260円ISBN:9784103177111
30を越してから結婚した男女の隔たったままの歳月を、大きな時間の流れのなかで凝視する芥川賞受賞作。新しい感触、けれど懐かしい日本語文学の誕生。

『巡礼』橋本治 新潮社8月27日税込価格:1,470円ISBN:9784104061112
男はなぜ、ゴミ屋敷の主となったのか。昭和期日本をまっとうに生きてきた男の魂の遍歴を、鎮魂をこめて描きだす恐るべき傑作。橋本治初の純文学長篇。

橋本治の純文学長篇って、ほかにもあったような気が……

松本清張傑作選 憑かれし者ども 桐野夏生オリジナルセレクション』松本清張 新潮社8月27日税込価格:1,680円ISBN:9784103204374
「動機」を追った清張が、人の心に見た魔物。カルト教団の性の儀式、闇ビジネスに手を染めたOLの死など、圧倒的なリアルさで破滅を捉えた5篇。

『デパートへ行こう!(仮)』真保裕一 講談社8月25日税込価格:1,785円ISBN:9784062157216
すべてを失った男が思い出に浸ろうと訪ねたデパートには、閉店後、曰くありげな数人の男女が、暗闇の中を蠢いていた。ペーソスあふれる筆で描く一夜の店内騒動記。

『はじめての麦わら帽子』本上まなみ 新潮社8月31日税込価格:1,365円ISBN:9784103171218
すったもんだの末、無事家族が増えた。ずっと待ってた小さな人との毎日は、めまぐるしく、新鮮で、充実感に溢れている。最新エッセイ集。