気になる学術書

『アジアとヨーロッパの政治文化 市民・国家・社会価値についての比較分析』猪口孝/ジャン・ブロンデル 岩波書店12月18日税込価格:5,460円ISBN:9784000220484
欧亜18か国の世論調査を通して、市民の側から政治意識の諸相を比較分析した、ユニークな政治文化論。

『日本労働政治の国際関係史 1945-1964 社会民主主義という選択』肢中北浩爾 岩波書店12月5日税込価格:5,775円ISBN:9784000242608
アメリカの強い影響下に置かれた冷戦期の日本で、自民党・財界の保守支配に代わる選択肢はなかったのか。

表現の自由 その公共性ともろさについて』毛利透 岩波書店12月18日税込価格:5,880円ISBN:9784000019453
表現の自由と民主政の連関について鋭く考察し、「萎縮効果論」を用いて表現の自由論の再構築を試みる。

『若者たちに「住まい」を! 格差社会の住宅問題』日本住宅会議編 岩波書店 12月9日 税込価格:504円 ISBN:9784000094443
不況と貧困のもと、若年層の住環境に大きな変化が生じている。豊富なデータで、その全体像を分析する。

定率減税より、一人暮らしの若者に家賃補助を!

『財政 第3版』井堀利宏 岩波書店12月19日税込価格:2,730円ISBN:9784000266987
赤字国債財政再建社会保障制度改革、地方分権などの現実課題を例にして、政府の経済活動を分析する。

『不安定社会の中の若者たち 大学生調査から見るこの20年』片桐新自 世界思想社12月下旬税込価格:2,520円ISBN:9784790713814
不安定要素が劇的に大きくなったこの20年間の学生たちの意識や価値観の変化を、緻密なデータをもとに繊細かつ大胆に描き出す意欲作。

『福祉と正義』アマルティア・セン後藤玲子 東京大学出版会12月15日税込価格:2,940円ISBN:9784130101103
A・センの未邦訳論考3本とそれに対する後藤論文が「福祉」と「正義」との間に対話を生成。新たな正義論の構想を展望する。

アマルティア・セン、もっと評価されてしかるべきなのに…

アメリカの省察 トクヴィルウェーバーアドルノ』クラウス・オッフェ著/野口雅弘訳 法政大学出版局12月中旬税込価格:2,100円ISBN:9784588603068
異なる時代にアメリカを旅した西洋の思想家、トクヴィルウェーバーアドルノは、彼の地でいったい何を見、体験し、考察したのか。

『砂糖のイスラーム生活史』佐藤次高岩波書店 12月19日 税込価格:3,360円 ISBN:9784000230230
ひとつの「もの」を通して描くユニークなイスラーム史であり、「砂糖の世界史」に新局面をひらく貴重な研究。 儀礼

タイトルといい、企画といい、どこかで見たような記憶が…中公新書にもあったよな。

ナポレオン帝国』ジェフリー・エリス著/杉本淑彦岩波書店12月18日税込価格:2,730円ISBN:9784000272018
ナポレオンの野心や功績、挫折は帝国の体制にこそ表われている。近年の研究成果を見渡し総合的に解説。

『1945年の歴史認識 日中対話の試み』劉傑編/川島真編 東京大学出版会12月15日税込価格:3,360円ISBN:9784130230568
好評を博した『国境を越える歴史認識』につづく日中若手研究者による歴史認識研究の最前線。日中同時出版。

ついに出るのか、日中共同研究本の続編が。

『あかい奈良(42)2008年冬』グループ丹・あかい奈良編集局編 星雲社12月中旬税込価格:500円ISBN:9784434127113
平安時代、権勢を誇った藤原道長は2度、奈良を訪れている。絶頂期には吉野・山上ケ岳の金峯山寺に詣でた。特集で足跡と思いを追う。

奈良なのに「あかい」とはなにゆえ?

『政治の美学 権力と表象』田中純東京大学出版会12月15日税込価格:5,250円ISBN:9784130101097
政治的暴力が美化される情動の論理を探る、表象文化論のスリリングな実践。好評を博した『都市の詩学』につづく意欲作。

『人形有情 吉田玉男文楽芸談聞き書き吉田玉男著/宮辻政夫聞き手 岩波書店12月18日税込価格:3,150円ISBN:9784000242622
長年にわたる聞き取りの成果を集成した本書は、不世出の人形遣い吉田玉男の気迫に満ちた生涯を伝える。

『ゆる気持ちいい暮らし術』岸本葉子 河出書房新社12月1日税込価格:1,470円ISBN:9784309018959
ホッとする、気持ちがいい。これからは「ゆる気持ちいい」が暮らしのキーワード。暮らしの中の「ゆる」を見つけ楽しく生きるヒント。