紀伊国屋新宿本店にて

裁判傍聴マガジン―日本初! (vol.1(2008Spring)) (East Press Nonfiction Special)

裁判傍聴マガジン―日本初! (vol.1(2008Spring)) (East Press Nonfiction Special)

元「週刊現代」編集長でオーマイニュース・インターナショナル社長の元木昌彦責任編集。表紙に「日本初!」と打たれている。
巻頭から結構読むところが。「著名人19人に緊急アンケート 裁判制度ってぶっちゃけどうっすか?」、出てる著名人が小倉優子、デーブ・スペクター、ピーコ、デーモン小暮閣下佐高信岡留安則福井晴敏佐野眞一丸山和也田中森一北村晴男倉田真由美宮嶋茂樹吉田豪加藤鷹夏目ナナ森下くるみ梨本勝元木昌彦。なんだかスゴイメンツだ。
田中森一北村晴男は職業上裁判員に選ばれないと書いているのに、弁護士の資格を有していながら「受けます」と答えている丸山和也は、裁判員制度のことわかっているんだろうか? 裁判員に選ばれたら、「過料の10蔓延を払って辞退します」と答えている加藤鷹の方がよっぽどわかっているように思う。
裁判制度に賛成か反対かに、吉田豪は「どっちでもIN!(ともさか)」と答えているけれど、ともさかりえの「どっちでもIN」なんて歌、誰も覚えてないよ。
また、森下くるみの肩書は「AV女優」だが、夏目ナナは「セクシータレント」になっている。この夏目ナナの文章がちょっと気になった。裁判員制度に賛成の理由は、「一般人だからこそ分かる人間の業というものを理解して、意見を取り入れることは大変良いこと」だし、「より一層、国民の裁判への関心が向けられるという事も期待できる」し、従来の「マニュアル化していて血の通っていない機械的な感覚を覚える」裁判員制度に「一般人の情ある意見で一石を投じることは良い事だと思う」。そして、最後の一文はこうしめくくられている。「しかしコレは少数民族において日本という国だから出来る事だと思う」。

「一冊の本」2008年4月号

朝日新聞社のPR誌、今月の巻頭随筆は、重松清「先生と猫」。今年って、猫ブーム?