3月刊行予定の気になる本

■『ナイトメア小倉千加子』 岩波書店 3月27日 1,575円 ISBN:9784000241618
家族、結婚、仕事のあり方がゆらぎ、閉塞状況を生きる現代人の心の闇を、内面の物語として考察する意欲作。

■『ぼくの複線人生』福原義春 岩波書店 3月23日 税込価格:1,680円 ISBN:9784000247597
資生堂名誉会長である著者の自伝的回想。経営者として、社会の一員としてどう考え、生きてきたのかを綴る。

■『ああ正妻』姫野カオルコ 集英社 3月26日 税込価格:1,680円 ISBN:9784087748512
妻はミッションスクール卒の「お嬢さま」、娘2人も妻の母校に通い、恵まれた結婚だと人は言う。しかしその驚愕の実態とは。
■『家日和』奥田英朗 集英社 4月5日 税込価格:1,470円 ISBN:9784087748529
ネットオークションにはまる主婦。会社が倒産し主夫となった営業マン。ロハスに凝る妻に辟易する小説家。ちょっとズレても家庭は続く。

■『「赤」の誘惑 フィクション論序説』蓮實重彦 新潮社 3月30日 税込価格:2,520円 ISBN:9784103043515
漱石、鴎外、ポーの名作の中にひそかに生まれ、作者・読者を誘い、火の如く世界を染め上げる魔性の色=「赤」。徹底考察されたフィクション論。
■『平凡パンチ三島由紀夫椎根和 新潮社 3月16日 税込価格:1,470円 ISBN:9784103041511
三島由紀夫は長嶋や裕次郎と並ぶ国民的スーパースターだった。平凡パンチ誌の最後の三島番記者が明かす自決までの3年間の肉体と精神の素顔。
■『1000の小説とバックベアード佐藤友哉 新潮社 3月30日 税込価格:1,575円 ISBN:9784104525027
小説家ってなんだろう。人はなぜ小説を書き、読むんだろうか。日本文学1000年の悩みが、今夜新宿でビッグバン。

■『新釈 走れメロス 他四篇』森見登美彦 祥伝社 3月14日 税込価格:1,470円 ISBN:9784396632793
走れメロス』ほか誰もが知っている名作短編を現代の京都に蘇らせて5本収録。気鋭が放つ古典的名作リミックス集。

■『この世には二種類の人間がいる』中野翠 文藝春秋 3月下旬 税込価格:1,470円 ISBN:9784163689708
自分は「取っとく」人、「捨てる」人。「かます」人、それとも「こもる」人。50の項目でニンゲンの根本に迫る傑作エッセイ集。
■『サマーバケーションEP』古川日出男 文藝春秋 3月中旬 税込価格:1,700円 ISBN:9784163257204
生まれつき他人の顔を憶えられない青年が、神田川の源流から河口までを歩く。偶然出会った人々と連れだちながら。うつくしい夏の物語。
■『巨船ベラス・レトラス』筒井康隆 文藝春秋 3月中旬 税込価格:1,350円 ISBN:9784163256900
出版不況、文学の衰退。この船のさだめは、海の底へ導かれているのか。「大いなる助走」から30年。鬼才のおそるべき文学作品。

■『稲垣足穂の世界』種村季弘荒俣宏ほか 平凡社 3月23日 税込価格:1,680円 ISBN:9784582634297
A感覚と宇宙的郷愁の作家のオブジェ・ワールド。ヒコーキ、弥勒、シネマトグラフ、薄板界、月、サドルなど40のキーワードで紹介。

■『増補 私の見た明治文壇(2)』野崎左文 平凡社 3月9日 税込価格:3,150円 ISBN:9784582807608
仮名垣魯文の弟子・左文が、小新聞に活躍の場を求めた最後の戯作者など、明治初年の操觚者たちの姿を生き生きと描く。関連文章増補。

■『笹塚日記 ご隠居篇』目黒考二 本の雑誌社 3月下旬 税込価格:1,680円 ISBN:9784860110673
読んで食って寝てだけの生活なのになぜか面白い。今回は登場人物のコメント付き。

■『NHKデータブック 世界の放送 2007』NHK放送文化研究所編 NHK出版 3月27日 税込価格:3,990円 ISBN:9784140072264
各国・地域の放送事情をわかりやすく解説した最新のデータブック。世界のデジタル放送地図も入った資料価値の高い1冊。

■『宗教と現代がわかる本2007』渡邊直樹編 平凡社 3月16日 税込価格:1,680円 ISBN:9784582702682
養老孟司中沢新一小林よしのりなど、アカデミズムとジャーナリズムから宗教と現代の問題がわかる執筆陣が勢揃いした年鑑創刊。

■『全体主義芸術』イーゴリ・ゴロムシトク著/貝澤哉水声社 2月下旬 税込価格:7,350円 ISBN:9784891766085
ヒットラーなどの全体主義体制下において共通した芸術様式をアヴァンギャルド芸術のイデオロギーとの関連から検証する。

■『マンガ ローマ帝国の歴史(1) カエサル登場!』さかもと未明 講談社 3月20日 税込価格:1,575円 ISBN:9784062139038
迫力のマンガ表現でドラマチックに、文学の香り高く表現されたローマ共和制の終焉とカエサルの生涯。意思をもった人生の軌跡に感動。
■『「時間ですよ」を作った男 久世光彦のドラマ世界』加藤義彦 双葉社 3月20日 税込価格:1,575円 ISBN:9784575299540
「時間ですよ」「寺内貫太郎一家」など、TBSの人気ドラマ郡を演出した故・久世光彦氏に生前インタビューした内容を収録した1冊。

■『全図解 おやじレシピ』藤原美佐 平凡社 3月23日 税込価格:1,365円 ISBN:9784582833553
すき焼きのタレとめんつゆで作るかんたん料理。画期的な図解レシピで、もう、めんどうな箇条書きを読み解く必要はない。

■『芸能をビッグビジネスに変えた男 「ジャニー喜多川」の戦略と戦術』小菅宏 講談社 3月15日 税込価格:1,365円 ISBN:9784062139007
テレビ界はジャニー喜多川の率いる軍団に席巻されている。どのような戦略戦術で、芸能界を生きてきたのか。取材ノートから真相を解き明かす。
■『渋谷のドン』K DUB SHINE 講談社 3月15日 税込価格:1,000円 ISBN:9784062137560
「渋谷のドン」による渋谷物語。渋谷の裏カルチャーを知り尽くしたK DUB SHINEによる渋谷30年史。風俗・文化の流行を振り返る1冊。
■『政・官・業癒着の原石 黒幕・児玉誉士夫のダイヤモンド』立石勝規 講談社 3月22日 税込価格:1,575円 ISBN:9784062138185
政・官・業癒着の象徴「日本株式会社」には地下室があり、掘ったのは児玉誉士夫のダイヤモンド。地下室からホリエモン村上ファンド事件も起こった。

■『やせる旅』都築響一 筑摩書房 3月中旬 税込価格:1,995円 ISBN:9784480877789
堂々90キロ超の中年男が1年間で20キロ減を目指して日本を、世界を駆けぬけた、抱腹絶倒・空腹卒倒のダイエット・トラベローグ。
■『考える人生相談』加藤典洋 筑摩書房 3月下旬 税込価格:1,575円 ISBN:9784480842749
てんで勝手に投げ出される質問。瞬発力で、でも脱力して繰り出す質問。人生の最低綱領の稜線を描く、360度対応の人生問答。

■『ブッシュのホワイトハウス(上)』ボブ・ウッドワード著/伏見威蕃訳 日本経済新聞出版社 3月6日 税込価格:1,890円 ISBN:9784532165864
9・11以降の動きを詳細に再検証し、イラク占領統治失敗へと至る政権内部の暗闘と嘘を生々しく描く。『下巻』同時刊。