本やタウン書籍近刊情報から
『書林逍遙』久世光彦
講談社 6月15日 1,365円
■江戸川乱歩、岡本綺堂、太宰治、川端康成、幸田文、向田邦子。久世光彦の類い希な愛書家としての軌跡。貴重な初版本のカラー写真も満載。
えっ、こんなに安くていいんですか?
『作家の猫』夏目房之介ほか
平凡社 6月23日 1,680円
■漱石、熊楠から谷崎潤一郎、藤田嗣治、幸田文、三島、開高、中島らもまで、猫を愛した作家と作家に愛された猫の永久保存版アルバム。
『結婚・ふたりのしあわせ 中原淳一エッセイ画集(3)』中原淳一文・画
平凡社 6月23日 1,680円
■戦後、少女雑誌「ひまわり」「それいゆ」で一世を風靡した中原淳一。「結婚」にまつわる文章となつかしい絵を集めた珠玉の画文集。
腐女子な乙女は、中原淳一にハマりそうに思うが、実際はそうじゃないようだ。
『ジョイスのパリ時代』宮田恭子
みすず書房 6月中旬 3,780円
■1920・30年代、ジョイスを取り巻くモダニストの女性たち、ジョイスの娘ルチアとベケットの恋、ベケットのジョイス観を考察。
『愛についてのデッサン 佐古啓介の旅』野呂邦暢
みすず書房 6月下旬 2,625円
■古書探索にさまざまな謎や恋愛が絡み、文学や古書に関する著者の博識もさりげなく織り込まれたミステリータッチの小説。
ツボにハマりそうな本だがm「ミステリータッチの小説」というところでチョイト…
『サルトル『むかつき』ニートという冒険』合田正人
みすず書房 6月上旬 1,575円
■かつて『嘔吐』と題された古典を、現代社会における、引き籠もり、ニート、「キレル」などと呼応することで新たに読み解く。
タイトルがみすずっぽくないぞ。
●新書
『人間力の磨き方』鳥越俊太郎
講談社 6月20日 820円
■トリゴエさんに、犯罪被害者も、政治家も、戦場のイスラム兵士も、地域住民も心を開くのはなぜ。60歳過ぎても現役ばりばり、「俊太郎になる方法」。
トリゴエさんに、人間力はあるんですか。あと、あの髪の毛は……。
これ、発売日からしてノベルスかな。
『戦争の克服』森巣博/鵜飼哲ほか
集英社 6月16日 756円
■『ナショナリズムの克服』で話題となった対談思想書の名手・森巣博が、当代きっての哲学者と法学者に素朴な疑問を投げかける。
『日本の名列車』竹島紀元
祥伝社 6月12日 819円
■「鉄道界のクロサワ」とも言われる著者が選ぶ日本の名列車。昭和初期から現在までの思い出深い列車の数々を豊富なエピソードで綴る。
「鉄道界のクロサワ」っていうのは、「巨匠」ということなのか、それとも「天皇」ということなのか、それとも。。。
『少子化「必毒」ジョーク集』坂井博通
中央公論新社 6月10日 756円
■「少子化問題」につきまとう違和感。そのもとはどこにあるのか。身近な疑問に答えて、少子化の「何かヘン」をジョークでズバリ斬る。
こういう本が出てしまうこと、それ自体がジョークだとしか思えない。
『ジプシー』水谷驍
平凡社 6月9日 819円
■世界に1千万人いるとされるジプシー。最新の研究成果を踏まえ、その全体像を歴史、社会、文化、主流社会との関係などから再構成する。
平凡社新書って、岩波と中公新書の中間あたりを狙っているのかな。
『プロ作家になる小説の書き方』若桜木虔
KKベストセラーズ 6月20日 819円
■数10人におよぶ門下生をデビューさせた現役作家にしてカリスマ講師が、「作家になりたい」人へ送る秘訣・テクニック満載の指南書。
現役作家にしてカリスマ講師であったとしても、プロ作家といえるかどうか。
『フェラーリ、日本人は乗るべからず!』清水草一
講談社 6月20日 1,470円
■第1号オーナーの正体は。スーパーカーブーム、バブル期、そして「フェラーリ大衆化」へ。フェラーリを知ると、日本の戦後史が見えてくる
フェラーリに乗れない日本人(だけ)が買う、自分を含めて。
『川淵三郎 虹を掴む』川淵三郎
講談社 6月1日 1,890円
■筆者初めての自伝的な回想録。失われた90年代に未来を鷲掴みにし、不信に満ちた新世紀を夢と感動で塗り替えようとする現在進行形の物語
掴んだのは「虹」じゃなくて、「権力」では?
『狂人三歩手前』中島義道
新潮社 6月16日 1,365円
■「協調性がないと生きていけない」なんて嘘。日本も人類も滅びるなら滅びてかまわない。組織が全部嫌いな哲学者による反社会的思索。
中島義道は「狂人」ではなかったのか。
『泥の文明』松本健一
新潮社 6月23日 1,155円
■アジアに根づく稲作文化は「工夫」「一所懸命」「共生」という気質を育てた。「泥の文明」こそが、地球を覆う諸問題を解決する鍵を握る。
価格設定からすると、新書でも出せたんじゃないの。
『1972青春軍艦島』大橋弘
新宿書房 7月1日 2,415円
■30数年間眠っていたネガを焼いてみると、そこには下請労働者として約半年間住み込んだ炭坑の島の暮らしが。今、甦る軍艦島での青春。
面白そう。
『「日本国憲法」まっとうに議論するために』樋口陽一
みすず書房 6月下旬 1,575円
■世界史上の傑作「日本国憲法」、3大原則と自由とを、正確に認識しよう。改憲かまびすしい昨今、次世代に意欲的に呼びかける必読書。
樋口センセイ、「まっとうに議論するため」には、まず日本国憲法が『世界史上の傑作』という前提から疑うべきではないのですか。
『戦後戦記』佐野眞一編著
平凡社 6月12日 1,890円
■ダイエー創業者中内功の半生とスーパーマーケットの盛衰を通して高度経済成長とは何だったかを、ルポ+評論+対談から解明。
『カリスマ』の後日談本かな
『サバイバル登山家』服部文祥
みすず書房 6月中旬 2,625円
■自然に対して謙虚に、よりフェアにと提唱する独自の山行スタイル。ストイックだが人間味溢れる躍動感のあるメッセージをおくる。
みすず書房らしくないタイトル。
『小堀遠州 綺麗さびの極み』小堀宗実/熊倉功夫
新潮社 6月23日 1,470円
■庭造りの名人にして、伏見奉行、名建築家、天下一の茶の宗匠、まさに江戸のマルチアーティスト。彼が愛した「綺麗さび」の世界を探る。
新潮社、新書調子がいいから、こういう本も出せる
『完全版 突飛なるものの歴史』ロミ
平凡社 6月19日 2,940円
■澁澤龍彦、種村季弘が教科書にした、ヨーロッパ暗黒知の幻のアルシーブ。42年前パリに出現した世紀の奇想本の完全版。
平凡社、大丈夫か、いまどきこういう本出して。
『考古学ハンドブック』小林達雄編
新書館 6月下旬 1,995円
■考古学の歴史から発掘の方法や日本全国の遺跡の詳しい紹介まで、考古学に関するすべてのことを徹底的にガイドした最新の入門書。
新書館の入門書は。。。。
『結衆・結社の日本史』福田アジオ編
山川出版社 6月下旬 3,360円
■座、倶楽部、NPOなど各時代における代表的な結衆・結社を取り上げ、時代背景を視野に入れながら社会結合のあり様を多面的に考察
面白そうだが、筆者名が胡散臭すぎ。
『日本語とジェンダー』佐々木瑞枝編
ひつじ書房 6月上旬 2,520円
■日本語ジェンダー学会の研究者が、ジェンダー表現を日本語の歴史や日本語学、日本文学、日本語教育などの観点から分析。
『殷文札記』白川静
平凡社 6月14日 12,600円
■殷代の青銅器群について考察し、それらに記された図象銘を手掛かりに、殷王朝の成立過程とその構造の解明を試みる渾身の書き下ろし。
平凡社、大丈夫か、冗談抜きで。