中公新書11月の新刊 11月25日発売

●竹内 洋著
丸山眞男の時代――大学・知識人・ジャーナリズム』(本体価格860円)
戦後の市民による政治参加に圧倒的な支配力を及ぼした丸山眞男。そのカリスマ的な存在感の背景には、戦前、東大法学部の助手時代に体験した、右翼によるヒステリックな恫喝というトラウマがあった。六〇年安保を思想的に指導したものの、六〇年代後半には学生から一斉に背を向けられる栄光と挫折の遍歴をたどり、丸山がその後のアカデミズムとジャーナリズムに与えた影響を検証する。

●島 泰三著
安田講堂 1968-1969』(本体価格980円)
1969年1月、全共闘と機動隊とのあいだで東大安田講堂の攻防戦が繰り広げられた。その記憶はいまもなお鮮烈である。青年たちはなぜ戦ったのだろうか。敗北必至であるにもかかわらず、なぜ\彼らは最後まで安田講堂にとどまったのか。彼らは、何を求め、伝え、残そうとしたのか。本書は「本郷学生隊長」として安田講堂に立てこもった著者によって、37年を経て、はじめて語られる証言である。