酒井順子『その人、独身?』

その人、独身?

その人、独身?

「webちくま」(http://www.chikumashobo.co.jp/new_chikuma/index.html)の、姫野カオルコ「やめて愛していないなら」「1 ことばには、もう笑うこともできない」に、こういう一節があった。

が、ならばこうしたこと(引用者註・日テレ「エンタの神様」に出演している摩耶の芸)は、林真理子でも酒井順子でも山本夏彦でも中島義道でも、およそ売れたエッセイのほうが(その著者の文体に対する嗜好の差はべつとして)摩邪よりはるかに、高度な語りの技術と説得力と打力をもって「怒り」の芸を見せている。

これを読んで、酒井順子のエッセイやコラムが久々に読みたくなり、『その人、独身?』を読んでみた。
酒井順子が「負け犬」なのは、鋭すぎるからではないだろうか?
<男ウケするのは、あくまで人工ボケの女性なのです>と指摘(「『天然』を信じるという、幸福」)したり、堀江貴文は<言ってみれば、和民で上司を呪い殺しそうな勢いで愚痴を垂れている営業マン風の風体>であると書いたり…。