気になる文庫 9月(BOOKCLIPから)

岩波現代文庫 9月16日発売
 本多秋五『物語 戦後文学史(中)』1050円
 小沢昭一『私は河原乞食・考』1050円
●ハルキ文庫 9月15日発売
 安部譲二『(未定)』
河出文庫 9月2日発売わが師、桂文楽
 柳家小満ん『べけんやわが師、桂文楽』756円
 田中小実昌『上陸 田中小実昌初期短篇集』819円
講談社文芸文庫 9月10日発売
 小林秀雄小林秀雄対話集』小林秀雄1470円
 結城昌治『終着駅』1365円
講談社文庫 9月15日発売
 京極夏彦『百器徒然袋 雨』
講談社+α文庫 9月20日発売
 溝口敦『池田大作 「権力者」の構造』880円

池田大作権力者の構造 (三一新書 768)

池田大作権力者の構造 (三一新書 768)

 姜尚中『反ナショナリズム』880円
集英社文庫 9月16日発売 日本詣で
 嵐山光三郎『日本詣で』 
小学館文庫 9月6日発売
 林望リンボウ先生の新味珍菜帖』560円
新潮文庫 9月28日発売
 塩野七生ローマ人の物語 21〜22危機と克服』各380円
ちくま文庫  9月7日発売
 小松崎茂根本圭助小松崎茂 昭和の東京』1050円
 赤木かん子『こちら本の探偵です』赤木かん子 735円
 ホーキング青山『お笑い!バリアフリー・セックス』714円
 上野千鶴子小倉千加子『ザ・フェミニズム』714円
UNIVERSAL SEX―性欲に身障も健常もない ザ・フェミニズム フラジャイル―弱さからの出発
ちくま学芸文庫 9月7日発売
 松岡正剛『フラジャイル』1470円
 ロラン・バルト『映像の修辞学』924円
 ハンナ・アーレント『暗い時代の人々』1470円
●中公文庫 9月22日発売
 谷崎潤一郎『聞書抄』780円
 奥島貞雄自民党幹事長室の30年』840円
 石川淳『諸国畸人伝』880円
●中公文庫BIBLIO 9月22日発売
 尾崎秀樹呉子』620円
 秋山徳蔵『味』880円
●文春文庫9月2日発売
 石田衣良池袋ウエストゲートパーク4 電子の星』540円
 高橋源一郎君が代は千代に八千代に』550円
電子の星 池袋ウエストゲートパーク〈4〉 君が代は千代に八千代に


来月の注目は、
岩波現代文庫小沢昭一『私は河原乞食・考』。三一書房から昭和44年に(担当編集者は、あの井家上隆幸)、文春文庫から昭和53年に出版されたものの、再文庫化。
三一書房から昭和45年に出た溝口敦『池田大作 権力者の構造』が講談社+α文庫に。講談社+α文庫、ときどきこういうのがあるから見逃せない(ただ、姜尚中『反ナショナリズム』は、+αじゃなくて、学術文庫むきでは?)。
ちくま文庫は、なんといっても『小松崎茂 昭和の東京』。
上野千鶴子小倉千加子の対談『ザ・フェミニズム』は、小倉千加子が「フェミニズム」からの転向宣言していて、面白い。だが、ちくま文庫は、筑摩書房の単行本の文庫化がここ最近多すぎやしないか。ちくま文庫なら、自社の単行本を文庫化するより、他社からでたシブイものを、もっとバンバン入れてほしい。
中公文庫、石川淳『諸国畸人伝』復刊。
うぅむ。中公のシブイ本が復刊されるのは嬉しいのだけれど、どれも手に入りやすいものばかりじゃないか。
どうせ復刊するなら、清沢洌『外政家としての大久保利通』や大庭柯公『露国及び露国人研究』なども復刊してくれないか。