『80年代ガキ大全』そのほか
『80年代ガキ大全』（宝島社ＳＵＧＯＩ文庫）をぱらぱらと。80年代の子供たちを熱中させた「ひょうきん族」「ルービックキューブ」「ビックリマンシール」などを、当時小学生として過ごした有名人50名人の思い出コメントとともに振り返る本。このコメントを寄せている人選が不思議。
朝岡実嶺、アジャ・コング、アンジャッシュ、飯沼誠司、有吉弘行、伊藤裕子、エネルギー、大泉洋、大貫亜美、奥山佳恵、葛山信吾、金子昇、河合我聞、神田うの、神田利則、工藤兄弟、小島聡、近藤有己、島崎和歌子、照英、スマイリーキクチ、関口知宏、高橋司沙（出張ホスト）、竹原慎二、田中了（デザイナー）、土田晃之、つるの剛士、テツandトモ、長嶋有、なべやかん、２丁拳銃、林家いっ平、原田龍二、深作健太、藤谷美紀、ペナルティ、真木蔵人、マギー審司、無法松、本宮泰風（俳優）、山崎智也（競艇選手）、山崎まさや、山田誉子（元ＣＣガールズ）、やべきょうすけ（俳優）、吉村由美
この文庫のもととなった「別冊宝島」が発行されたのは、2004年。そのせいもあって、「誰だっけ？」という人も結構いる。が、キャラクターが変わっていない人もいる。暇なとき、パラパラめくっていると、結構楽しい。
先週、古書現世で買った、目黒孝二『活字学級』（角川文庫）「性欲について」の〈若い女の子に食事をおごってあげて目の前でおいしいと言われるとそれだけで満足する〉という一節を読んで、はっとする。〈気分はずっと初老〉である目黒氏は、〈自分が当事者になるなんて、面倒くさい。見ているだけのほうが疲れないし、断然いいのである〉という。
まだ二十代だが、その気持ちがよくわかる。気分は初老なのか、私は。まだ二十代なのに。
気になる本
『ねたあとに』長嶋有 朝日新聞出版2月6日税込価格：1,785円ISBN：9784022505316
小説家｢コモロー｣一家の山荘に集う個性的な友人たちとの、3年におよぶ夏の出来事を綴る、大人の青春小説。
『パパママムスメの10日間』五十嵐貴久 朝日新聞出版2月6日税込価格：1,785円ISBN：9784022505217
今回は落雷によってパパ、ママ、小梅3人の体と心が入れ替わる。小梅はパパの体で会社に行くも、またしても大きな難題が。
『八番筋カウンシル』津村記久子 朝日新聞出版2月20日税込価格：1,470円ISBN：9784022505293
30歳目前で体調を崩し会社を辞めたタケヤスと、地元・八番筋商店街の青年団(カウンシル)を通じ人生の岐路を見つめ直す成長小説。
『乱反射』貫井徳郎 朝日新聞出版2月20日税込価格：1,890円ISBN：9784022505415
1人の幼児を死に追いやった裁けぬ殺人。残された父が辿り着いた真相は、法では裁けない｢罪｣の連鎖だった。
朝日新聞出版、がんばってますな。
『モンキービジネス 2009 Winter (４) 少年少女号』柴田元幸編 ヴィレッジブックス1月20日税込価格：1,050円ISBN：9784863321199
特集:好きな男の子・女の子――｢モンキービジネス｣アンケート。
『ノースロップ･フライのシェイクスピア講義』ノースロップ･フライ著／石原孝哉訳 三修社1月20日税込価格：2,625円ISBN：9784384023848
『文学部唯野教授』で採りあげられ絶賛されているノースロップ・フライ教授のはじめての作品各論。シェイクスピア劇の新しい楽しみ方。
いまさら、なにゆえフライなの？
■朝日新書
『久世光彦vs.向田邦子』小林竜雄 朝日新聞出版2月13日税込価格：777円ISBN：9784022732606
テレビドラマの黄金時代を駆け抜けた久世と向田は、戦友でもライバルでもあった。知られざる2人のドラマとは。
■角川ワンテーマ新書
『奈良の仏像』紺野敏文 角川グループパブリッシング2月12日税込価格：800円ISBN：9784048677479
国宝を中心とした20件をとりあげ、仏教美術史の碩学、最新の知見によって制作の謎に迫る。中上級者向けの仏像ガイド。
■光文社新書
『進化倫理学』内藤淳 光文社2月17日税込価格：735円ISBN：9784334034931
｢進化倫理学｣にもとづいて｢道徳や善悪の根拠｣の問題を考えたとき、その答えは人間ひとりひとりの｢利益｣の中に見えてくる。
■新潮新書
『パンデミック 感染爆発から生き残るために』小林照幸 新潮社2月16日税込価格：714円ISBN：9784106102998
2009年、人類史上、最悪の病魔が出現。日本では4人に1人が感染、遂には死に至る恐怖のウイルス。見えない悪魔から身を守れ。
『人生の転機 会社生活を成功に導いた18の言葉』西山昭彦 新潮社2月16日税込価格：714円ISBN：9784106103001
｢サラリーマンの危機｣を突破できたのは、何気ない一言がきっかけだった。18人の会社員が、成功へと導いた言葉を一挙紹介。
『中華美味紀行』南條竹則 新潮社2月16日税込価格：714円ISBN：9784106103018
小林秀雄の｢蟹まんじゅう｣、満漢全席の絶品点心、北京下町のモツ煮込み。無類の中華通が出会った｢ホンモノ｣の数々。
『監察医が触れた温かい死体と冷たい死体』上野正彦 朝日新聞出版2月20日税込価格：1,365円ISBN：9784022505262
2万体の検死を行ってきた著者が語る死体の違いとは。純粋に生ききった死体から無念の死体まで、生きることを問う1冊。
上野正彦本って、似たようなエピソードが多くて…
『Luxe(１) 禁じられた恋』アンナ･ゴッドバーセン著／池内恵訳 主婦の友社1月30日税込価格：1,050円ISBN：9784072616574
羨望と愛憎が渦巻く1800年代の華麗なる社交界を舞台にした史上最高のロマンス。『裏切りの代償』『悪魔の罠』同時刊。
翻訳者名に注目！
『愛されるモード』中野香織 中央公論新社2月10日税込価格：1,575円ISBN：9784120040047
日経新聞に連載された人気ファッションコラムをまとめたエッセイ集。エスプリの効いた知性溢れる文章が魅力的。
『これでいいのか横浜市』日本の特別地域特別編集小森雅人編／川野輪真彦編 マイクロマガジン社1月下旬税込価格：1,365円ISBN：9784896373127
地域批評シリーズがついに東京都外に進出。観光地として知名度全国区な横浜市の、観光ではわからない真の魅力を徹底検証。
『ワールドプロレスリングの時代 金曜夜8時のワンダーランド』岡田一成著／市瀬英俊構成 朝日新聞出版2月20日税込価格：1,575円ISBN：9784022505255
テレビとプロレスが一番熱かった時代を｢ワールドプロレスリング｣(テレビ朝日系列)元ディレクターが語りおろす。
『栄光のブルートレイン 寝台特急冨士はやぶさ』朝日新聞出版編 朝日新聞出版2月20日税込価格：5,985円ISBN：9784023501300
3月で廃止される寝台特急｢富士はやぶさ｣。東京から大分・熊本までの運行ドキュメントなど、必見の貴重映像をDVD2枚組で紹介。
やはり朝日にはテツがいるな。
『1980年代のポップ･イラストレーション』小田島等編 アスペクト1月26日税込価格：3,360円ISBN：9784757215900
湯村輝彦、鈴木英人、スージー甘金、山口はるみなど、80年代のイラストレーションを代表する作家18人と作品を一挙紹介。
『ロケ弁ガイド 東京』遠藤一樹 アスペクト1月26日税込価格：1,500円ISBN：9784757216136
クリエイティブ業界の制作現場でよく利用されている、うまくて無理がきく都内のロケ弁100点を徹底レビューするガイドブック。
『萌え萌え三國志事典』三國志事典制作委員会編 イーグルパブリシング1月22日税込価格：1,575円ISBN：9784861461552
魏、呉、蜀やそのほかの勢力で活躍した武将たち、合計48人を39人のイラストレーターたちが描く女性化イラストとともに紹介。
女子向けの三国志本出せばいいのに
『東京散歩マップ』散歩マップ編集部編 成美堂出版2月中旬税込価格：1,100円ISBN：9784415305080
地図を中心に東京をガイド。コース仕立てで、見どころや撮影スポットを紹介。高低差がひと目でわかるコースの断面図付き。『神戸』『横浜』『京都』『鎌倉』同時刊。
『神社と古代王権祭祀 新装版』大和岩雄 白水社2月上旬税込価格：6,930円ISBN：9784560031957
｢延喜式｣に載る約40の古社を通じて、神々と氏族の関係を分析し、王権祭祀のあり方を浮き彫りにする。『民間祭祀』同時刊。
『事典 日本古代の道と駅』木下良 吉川弘文館2月中旬税込価格：8,400円ISBN：9784642014502
古代道路のすべてがわかる。古代道路研究の第一人者が、最新成果から七道毎に全ルートを復原。交通史・郷土史研究にも必備の事典。
『近世陰陽道組織の研究』梅田千尋 吉川弘文館2月上旬税込価格：11,550円ISBN：9784642034364
江戸時代の陰陽師は、身分制社会をどのように生きたのか。忘れ去られた近世民間宗教者の世界を、史料を丹念に繙きながら描き出す。
『年中行事大辞典』加藤友康編／高埜利彦編 吉川弘文館2月中旬税込価格：29,400円ISBN：9784642014434
日本人の暮らしに生きる年中行事のすべて。｢祭り｣だけではない多彩な年中行事3,100を、歴史の中に位置づけた初めての本格的辞典。
『持統女帝と皇位継承』倉本一宏 吉川弘文館2月20日税込価格：1,785円ISBN：9784642056663
律令国家が成立するまでの200年間、倭国の最高権力はどう継承されていったのか。持統｢王朝｣の成立過程を中心に古代史の謎に挑む。『敵国人抑留』同時刊。
『リベラリズムと正義の限界』マイケル･サンデル著／菊池理夫訳 勁草書房2月下旬税込価格：4,200円ISBN：9784326101887
リベラリズムは決して唯一の公共哲学ではない。社会の基本構造たる正義の原理は中立的でありうるか。論争の基点をなした問題作。
『世界政治 進歩と限界』ジェームズ･メイヨール著／田所昌幸訳 勁草書房2月下旬税込価格：1,995円ISBN：9784326351459
私たちは、いったいどれだけ｢進歩｣したのだろうか。歴史と思想の素養に裏打ちされた、英国学派による国際政治への知恵。
