気になる本 文芸

『遊星群 時代を語る好書録 明治篇大正篇 補遺』谷沢永一 和泉書院2月中旬税込価格:15,750円ISBN:9784757605442
明治大正期の「時代を語る好書録」が、往時の世態人情の実際をつぶさに伝える。谷沢書誌学の本領ともいうべき、比類なき一大集成。

おっ、補遺が!

『ちょっと怠けるヒント』松山巖 幻戯書房3月中旬税込価格:2,625円ISBN:9784901998567
忙しい現代人に寝そべりつつ苦言を呈すのほほんエッセイ。文人たちなどに思いを馳せつつ松山流ラクな生き方=ナマケモノのススメ。

『近代大阪の出版』吉川登編 創元社2月中旬税込価格:2,415円ISBN:9784422201528
江戸期版元のあり方を序に、明治から戦前昭和までの大阪の出版を解説。新進学者はじめ大谷晃一らによる近代大阪出版小史。

『書店員のネコ日和(仮)』田口久美子 ポプラ社3月中旬税込価格:1,575円ISBN:9784591116685
元祖・カリスマ書店員が、出版界全体の現状と今後をイキの良い文章で描き出す。今回は拾った仔猫「ノラコ」とのやりとりを縦軸に。

本関係の仕事をしている人でネコが好きな人って、結構多い気がする。

『女はオキテでできている 平成女図鑑』深澤真紀 春秋社2月下旬税込価格:1,260円ISBN:9784393332993
「草食男子」の名付け親が現代女性の生態を鋭く分析する。女性は思わずニヤリ、男性は「女」という永遠の謎が解ける画期的エッセイ。

これは結構気になる。

「インビクタス」、柴田是真展、ビートルズ

■某月某日
渋谷「とりかつチキン」で、チキンカツ・とんかつ・イカフライの3品定食。
■某月某日
夜、ららぽーと横浜へ。「インビクタス」。「グラントリノ」の次の作品ということで、期待しすぎていたのか。。。。
■某月某日
JR神田駅南口前の「いずみ書店」で、「新潮」3月号。いかにも、街の本屋さんといった感じで素晴らしい(書棚も昔のものだ)。純文学にも結構力を入れていて*1大江健三郎『水死』や「新潮」(10冊くらいあった)を目立つところに置いてある。レジカウンター前では芥川賞直木賞受賞作コーナーを、そのほかにも神田にゆかりのある本*2コーナーなどもあった。
芥川賞コーナーから梅崎春生『ボロ家の春秋』(講談社文芸文庫)、「新潮」3月号、そのほかに文庫本を何冊か購入。
神田はオフィス街でもあり、(ちょっと行けば)マンションや住宅もあり、定期的に本や雑誌を買う習慣のある人が少なくないのだろう。
出版物の推定売上額が2兆円割れは、1988年以来だといわれる。私がものごころついたのは、90年代後半だから、1988年以前の本屋の光景は、ほとんど記憶にない。
だから、こう思う。出版業界は、ようやくバブル以前に戻ったんじゃないか?と。「いずみ書店」のような本屋に行くと、地に足つけてれば、なんとかやっていけるんじゃないか、そこに希望があるんじゃないかって思う。
■某月某日
日本橋のマックで、「ニューヨークバーガー」。ううむ。ニューヨーク感が薄いぜ。
その後、三井記念美術館で「柴田是真の漆×絵」。
それから、日本橋丸善丸善丸の内オアゾをハシゴしてから、有楽町「ロックフィッシュ」。
そして、ヒューマントラスト有楽町*3で「ミレニアム?」。原作をうまく映画化してはいるが、2時間半では尺が足りなかったようで、リスベットが原作ほど魅力的に感じなかった。
■某月某日
東京駅をぶらぶらしてたら、ラーメンが食いたくなった。六厘舎は、あいかわらず異常なほど行列が。
「(キレイな)女性のひとり客が多い店にハズレなし」と思いながら、店をいくつか覗いて入る。食券を買って店に入ってから、自分があんまり好きではない、ラーメンチェーン店だったのかと気づく(確かに、このグループは、女性受けするラーメンチェーンだったのだ。店名とグループ名が違っていたから、そのことに気付かなかった)。

■某月某日
東京都写真美術館で、「木村伊兵衛アンリ・カルティエ=ブレッソン」「出発――6人のアーティストによる旅」を。それから、渋谷へ出て、渋東シネタワーで「ゴールデンスランバー」。思っていたよりも面白い。
ビートルズつながりということで、ブックファーストで、岩瀬成子『オール・マイ・ラヴィング』を。
その後、西荻窪まで行って、音羽館で「スムース」晶文社特集号など。

*1:残念ながら、岩波書店の本はなかったけれど

*2:坪内祐三三茶日記』などもあった

*3:しっかし、書くのがはずかしくなる名前だ「ヒューマントラスト」って……

最近買った本

今年は料理を始めたいんですが。。。。
街道をゆく 40 台湾紀行 (朝日文庫)

街道をゆく 40 台湾紀行 (朝日文庫)

街道をゆく 41 北のまほろば (朝日文庫)

街道をゆく 41 北のまほろば (朝日文庫)

街道をゆく 42 三浦半島記 (朝日文庫)

街道をゆく 42 三浦半島記 (朝日文庫)

街道をゆく』を今年はコツコツ読んでいきたい
ヒメアノ~ル(5) (ヤンマガKCスペシャル)

ヒメアノ~ル(5) (ヤンマガKCスペシャル)

今回は一体どこへ向かっているんだっ?
たのしい写真―よい子のための写真教室

たのしい写真―よい子のための写真教室

写真をお勉強したいので。
ああ、なんて素晴らしい!

ああ、なんて素晴らしい!

『ニューヨーカーと私』をはじめ、新潮社の海外の編集者の回想録にハズレはないので。
変わり種食紀行 日本全国

変わり種食紀行 日本全国

B級グルメ関連書は、文庫ならとりあえず買っておく
ボロ家の春秋 (講談社文芸文庫)

ボロ家の春秋 (講談社文芸文庫)

神田駅南口前の「いずみ書店」、レジカウンター前の「芥川賞直木賞受賞作」コーナーで、そういえば読んでいないと思い購入。

「Dr.パルナサスの鏡」、「小村雪岱とその時代」、「フローズン・リバー」

■某月某日
TOHOシネマズ有楽座で「Dr.パルナサスの鏡」。
見終えるとちょうど開店時間ぐらいだったので、「ロックフィッシュ」へ。
ハイボールを飲みながらカウンターに置かれている本や雑誌をパラパラ。山本嘉次郎『日本三大洋食考』*1の「とんかつ」について読んだり、「HB」第5号(特集「私とビジネス」)を読む。「HB」、面白いなぁ。自分が書いていなければ、さらにそう思えるのだが、自分が書いている部分があるからこそ、アレコレ思ってしまう*2
三井記念美術館の柴田是真展に行くつもりだったが、たった三杯ですっかり酔っぱらってしまったので、あきらめて銀ブラし、それから丸ノ内線新宿三丁目へ行き、買い物して帰宅。

■某月某日
朝、埼玉県立近代美術館へ。
行く前に北浦和駅前の昔ながらの喫茶店でモーニング。アイスジブラルタ?だとかいう、アイスコーヒーにミルクを混ぜた飲み物を。+100円でサンドイッチが付いてくるのは、嬉しい。
近代美術館で「小村雪岱とその時代」展を。かなり見応えがあった。一度でいいから、ああいう贅沢な本をつくったり、ああいう挿絵の入った中間小説を雑誌に掲載したい……。
夜、都内某所で飲み会。男女10人くらいいる中で、ツイッターを継続的にやっているのは私しかいなかったことに驚く。

■某月某日
渋谷で「フローズン・リバー

■某月某日
紀伊国屋書店新宿本店5階で「月刊みすず」1・2月合併号を。これで、ようやくゼロ年代を終わらせられる。まぁ、私にとってのゼロ年代は、まだ継続しているんだが……。

■某月某日
2010年2月3日発売のはずの「早稲田文学」を、探せども探せども、見当たらず。まぁ取次搬入日と書店販売日は往々にして違うから、こーゆーことになるのだ……と思っていたら、どうやら、今回から取次が太洋社に変わったらしい。私の記憶が確かならば、この取次は、エロ本の品揃えに関しては結構強く地方では結構ここから卸している書店が多い*3けれど、都内の大書店では、ここから卸している書店は、あまりなかったはず*4
というわけで、高田馬場へ向かう。おそらく、芳林堂なら売っているだろうと思って。
案の定、発見。「U−30」の号なども買う。
やはり芳林堂高田馬場店は、一番ぴったりくる書店だ*5

その後、FIビル地下*6の「とん久」で生姜焼き定食。絶品。

*1:これは某雑誌での新連載?に備えて、買っておかねば

*2:覚えている人がいるかどうかわからないけれど、「リッチだね。ビールを買うなんて」といった人は、2009年12月初旬に会ったときは、何のためらいもなく、サントリープレミアムモルツをカゴに入れていた。しかも、その時にお金を出したのは、その人だった

*3:誤解なきよう?付け加えておけば、確かこの取次は、右文書院も厚かった気がする

*4:アルメディアが出していた『ブックストア全ガイド』を見れば、どの書店がどの取次から仕入れているかがわかる。最新版といっても十年以上も前に出たものだから、現在とは異なる場合も多そうだが

*5:早稲田や高田馬場あたりは、あまりにも自分にぴったりなので、ちょっと距離を置きたくて、早稲田界隈には住んでいない

*6:オーナーのイニシャルをとったというこのビル、2階がどんどん寂しくなる。イエローサブマリンだか何だかのオモチャ屋があった頃とは、かなり印象が違う

気になる本 人文書・ノンジャンル

『居酒屋百名山太田和彦 新潮社2月22日税込価格:1,575円ISBN:9784104158072
心を満たす居心地のよさで選りすぐったこの100軒。各店それぞれの魅力を独自の視点で綴る、「いい酒いい人いい肴」を日本全国に探し求めた20年の集大成。

『ジャズ喫茶論 戦後の日本文化を歩く』マイク・モラスキー 筑摩書房2月10日税込価格:2,625円ISBN:9784480873613
ピアニスト兼日本文化研究者の著者が日本全国のジャズ喫茶を取材。今まで語られなかった音楽をめぐる異空間の、真の姿を描き出す。

フーコー その人その思想』ポール・ヴェーヌ著/慎改康之訳 筑摩書房2月25日税込価格:2,940円ISBN:9784480842916
フランスを代表する歴史学者が、時代をともに生きた哲学者フーコーについて、知られざる肖像を描きだす現代思想のドキュメント。

『世界を操る権力者図鑑』副島隆彦 日本文芸社2月下旬税込価格:1,575円ISBN:9784537257434
ベストセラーを連発、今人気絶頂の評論家・副島隆彦の最新刊。世界を支配する政治・経済・金融の闇の権力ネットワークを解説。

ソエジマ先生、「今人気絶頂」なのか・・・

『日本と朝鮮半島2000年(上)』NHK「日本と朝鮮半島2000年」プロジェクト編著 NHK出版2月27日税込価格:2,100円ISBN:9784140814109
古代から現代まで、その交流史を通覧するシリーズ番組の出版化。最新の学術的成果をもとに、新たな歴史の実像を描き出す。

『母親は兵士になった アメリカ社会の闇』高倉基也 NHK出版2月25日税込価格:1,575円ISBN:9784140813928
イラク戦争帰還後にPTSDで苦しむ母親兵士の姿を通して、アメリカ社会の問題点と現状を伝える。NHKスペシャルの番組取材記。

現代日本人の意識構造 第七版』NHK放送文化研究所編 NHK出版2月27日税込価格:1,218円ISBN:9784140911518
35年間にわたる「日本人の意識」調査を分析。時代による意識の変化を明らかにするとともに、日本社会の将来像を展望する。

親鸞再考 僧にあらず、俗にあらず』松尾剛次 NHK出版2月27日税込価格:1,019円ISBN:9784140911525
正妻は誰か、夢告はあったのか、なぜ息子の善鸞を義絶したのか。日本を代表する思想家、哲学者でもある親鸞の実像を大胆に読み直す。

『差別論研究 部落問題の自然史的考察』八木晃介 批評社2月1日税込価格:2,940円ISBN:9784826505161
差別概念を構築主義の視点から分析し、部落問題の自然史的考察をとおして、近代市民社会を超える解放への視座を展望する。

『ダイヤに輝く鉄おとめ』矢野直美 JTBパブリッシング2月下旬税込価格:1,659円ISBN:9784533077579
JTB時刻表の好評連載を収録。約40社50人の鉄道に携わる女性社員を著者ならではの視点で紹介。

『駅旅入門 行ってみたい駅50』JTBパブリッシング2月26日税込価格:1,659円ISBN:9784533078088
時刻表の人気連載「駅旅本線」を単行本化。連載では掲載しきれなかった写真やアクセス情報を追加掲載。

『永遠の蒸気機関車 Cの時代』広田尚敬 JTBパブリッシング2月25日税込価格:2,415円ISBN:9784533078064
広田尚敬60周年連合企画。SL終焉にあたって記念出版された名著『永遠の蒸気機関車』の準復刻版。

国鉄特急電車物語 直流電車編』JTBパブリッシング2月25日税込価格:1,995円ISBN:9784533078057
鉄道車両隆盛の礎となった特急形直流電車の誕生から発展の過程を数々の資料で紹介。懐かしの写真多数。

『時刻表でたどる夜行列車の歴史』三宅俊彦 JTBパブリッシング2月24日税込価格:1,995円ISBN:9784533078071
今や風前の灯火となってしまった夜行列車の歴史を、ブルートレインを中心に時刻表を参照し振り返る。

気になる本 ノンフィクション

『シンメトリーの地図帳』マーカス・デュ・ソートイ著/冨永星訳 新潮社2月25日税込価格:2,625円ISBN:9784105900816
知られざる偉業「シンメトリーの地図帳」完成とは。古代から続く人類の対称性探求の旅を、天才たちの息遣いとともに描く数学ノンフィクション。

天才バカボン幸福論。夜のつぎは朝なのだ。』バカ田大学しあわせ研究部編 主婦の友社2月13日税込価格:1,470円ISBN:9784072708927
赤塚不二夫の最高傑作「天才バカボン」から、懐かしの名シーン、名作ギャグ、心に響く言葉をピックアップした珠玉のコトバ集。

『38億年 生物進化の旅』池田清彦 新潮社2月25日税込価格:1,470円ISBN:9784104231065
3,800,000,000年を、200ページで。生物の進化の現象を年代順に追跡。自分につながる長い道程を見通し良く辿る、明快で刺激的な進化史講座。

『ぶれない男 熊井啓西村雄一郎 新潮社2月25日税込価格:1,785円ISBN:9784103039334
帝銀事件 死刑囚」「黒部の太陽」「千利休 本覺坊遺文」「日本の黒い夏 冤罪」。抗いながら生きる姿をひたすら追った映画監督。その全作品と全生涯。

『家族の勝手でしょ! 写真274枚で見る食卓の喜劇』岩村暢子 新潮社2月18日税込価格:1,575円ISBN:9784103058526
お菓子朝食、味噌汁回し飲み、夫と妻の格差飯。「信じられない!」か「他人事じゃない」か。1万枚以上の写真データから浮かぶ、今どきの家族像とは。

『中国ゴールドラッシュを狙え』財部誠一 新潮社2月18日税込価格:1,470円ISBN:9784103225317
上海万博を目前に控え内需爆発の中国。今年には日本を抜き去りGDP世界第2位となるこの巨龍にいかに食らいつくか。日本経済復活のカギはそこにある。

気になる本 新書

『灘校 なぜ「日本一」であり続けるのか』橘木俊詔 光文社2月17日税込価格:777円ISBN:9784334035518
進学校として頂点を究めた灘校の秘密を探るとともに、順調に出世した人、落ちこぼれた人、その両極端なエリート教育の功罪も検証。

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『日本経済復活 一番かんたんな方法』勝間和代著/宮崎哲弥ほか著 光文社2月17日税込価格:777円ISBN:9784334035471
現在の日本不況の原因は、日銀の無策と怠慢にある。当代随一の論客3人が日銀を徹底的に批判し、日本経済回復のための道筋を示す。